第326回
株の持ち合いのどこが悪い?

アメリカの株価が上がったりすると、
アジアの株もヨーロッパの株もそれに右へならえする
習慣がついているので、
アメリカがピンチになれば、
世界大恐慌のようなことになるのではないかと
心配されています。
一時的にはそういう動きになることが考えられます。
でもブッシュ政権も全力を費して
大暴落を避けようとするでしょうし、
世界の人口がアメリカに集中しているわけでも
ありませんから、アメリカの影響は実はそんなに
大きなものではないのだと認識をするきっかけになる
可能性があります。
とりわけ中国市場はまだはじまったばかりですが、
工業化がすすめば12億の市場はやがて
アメリカと入れかわることが考えられます。
現にニューヨークの株が下がっても、
上海や深は自由主義国の市場と遮断されていますから、
ほとんど下がっていません。
むしろWTOへの加盟を見込んで、
昨年はB株が90の指数をつけて年始めの3倍にも
値上がりをしました。
ことしは更に新高値をつけることが考えられます。

ところが、日本ではニューヨークに連動して
1万4000円をわって新安値をつけたりしております。
この調子が続けば、金融機関の含み資金が
マイナスになって金融恐慌が起るのではないかと
危惧する動きもあります。
しかし、いまの日本の株安は日本経済の実態を
反映したものと言うよりは、
企業間、分けても銀行との株の持ち合いを解消したことから
起った株売りではないでしょうか。
アメリカは何でも日本より進んでいる。
日本で具合の悪いことを解消するためには
何でもアメリカに学んだほうがいいと
日本人は考えています。
私はそういう考え方がマイナスになっている面が
大きいのではないかと思います。
株の持ち合いのどこが悪いのでしょうか。
企業と企業、企業と銀行との
助け合い運動のようなものですから、
とても日本人的なやり方なのに、と思っています。


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2001年1月30日(火)

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