第318回
食い意地張って行くのなら香港

香港が買物天国でなくなると、
香港に来る日本人の観光客も目立って少なくなりました。
特に香港返還の時に香港のホテルが宿泊代を2重にして、
日本人観光客にだけ高く吹っかけたという噂が立つと、
日本人の姿は一段と減ったと言われています。

香港のホテル業者のために弁解をさせてもらえば、
多分、それは何かの誤解でしょう。
もともと香港のホテルは正規の値段があって、
旅なれた人はそれを値切ります。
私たちが友人のために予約をする場合も、
正規の値段の3割引、4割引は珍しくありません。
ところが、日本人には値切る習慣がないので、
言われた通り支払ってしまいます。
隣りの人と違う値段を払わされたら、
誰だって瞞されたと思ってしまうでしょう。
日本人がバカなわけではありませんが、
外国に出る日本人は
もっと値切る習慣を身につけた方がいいでしょう。

買物天国としての魅力は半減してしまいましたが、
美食王国としての香港はまだ健在です。
アジアの金融不安が発生して以来、
香港もご多分にもれず、不景気に見舞われ、
不動産も商売も蕭条としています。
どこのレストランも客足が遠のいたのと、
人をやとう難しさの板挟みにあって、
店じまいをするところがふえています。

やむを得ず名のあるレストランでも
お客を集めるために値下げをしたり、
格安メニューを出しています。
日本でも有名な香港一の広東料理福臨門にも12名で
9千ドル(1ドル15円)という
特別メニューがあるようになりました。
以前の半値以下です。
安上がりの旅行ならワンタン麺を食べに行くことです。
1人前200円くらいですから、
香港以外のどこに行っても
味わえない美味にありつくことができます。

人のあまり寄りつかなくなった香港は競争で言えば
ダーク・ホースみたいなものです。
安く泊まれるホテルもあるし、
日本からの安売りのチケットもあります。
どうせもう買いたいものはそんなにないでしょうから、
食い意地だけの旅行はどうですか。
食べる物はおいしいですよ。


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2001年1月22日(月)

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