第227回
チャンスはまためぐってくる
中国の家電製品の生産は
スタートしてまだ何年もたたないのですが、
早くも過剰生産、濫売に突っ込んでいます。
なかには赤字になった企業もありますが、
業界1,2位の企業は
年に資本金以上の利益をあげていたのが、
半分に減ってしまったとか、
20%に減ってしまったというていどです。
それでも中国人の投資家は目先しか見ませんから、
それッとばかりに売り叩くんですね。
なかでもB株とH株を売買できる立場にいる香港の人が
1番投機心旺盛です。
たとえば、電気冷蔵庫やクーラーをつくっている
上海上菱という三菱との提携メーカーはさんざ叩かれて
一時はどうなることかと思いました。
私はめげずに1株20セントで拾いましたが、
いまは60セント台に戻っています。
少し遅れて濫売がはじまったので、
いまは他のメーカーが売り叩かれていますが、
テレビで業界2位の康佳(深B株)と冷蔵庫では
1位の広東科龍(香港H株)が売り叩かれています。
康佳が香港ドル8ドルから4ドル、
広東科龍が8ドルから2ドル
(1香港ドルは15円)ですから、
日本円になおすと、1株60円と30円です。
業績がおちただけで、
まだ赤字になっているわけでもないし、
業界1位、2位では潰れたりしませんよね。
昭和40年代に日本でも家電製品の濫売合戦が起り、
松下幸之助さんが社長のまま
営業部長を兼任したことがありました。
A株ではまだ15元(人民元1元は13円)していて
去年時価増資で10億元以上もお金を集めた優良企業の株が
額面1元(13円)でたったの30円ですから、
千株買ってたったの3万円、
捨てた積りでもいいじゃないですか。
だからと言って、皆さんに買えと
すすめているわけではありませんが、
私のようにアジア中をうろつきまわっていると、
「犬も歩けば棒」につきあたるということです。
いつか日本で体験したことが
少し遅れて台湾や中国でまた起るんですから、
難しい世の中になったと言って嘆くことはありません。
前に逃したチャンスがもう1度、来たようなものです。
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