第11回
年寄りがふえて厄介なことになった

私はいまの日本は3つの方向に向って
ドンドン変化していると見ています。
1つは老齢化、2つ目は成熟化、
そして、3つ目は国際化です。
こうした変化は
日本だけに起っている変化ではありませんが、
アジアの国々では日本が先頭を切っています。

変化がはじまったばかりの頃は
小さなせせらぎのような流れですから、
人の目につきません。
でもせせらぎが集まると、川になり、
川が合流すると、大河になって
海に注いだあとは大きな潮流に変わってしまいます。
海は広々としてただだだっ広いように見えますが、
その中をいくつもの大きな潮の流れがあり、
その中をさまざまの魚が泳いでいます。
潮は1つのところにとどまっていないので、
潮の流れが変わると、
魚のとれるところも変わってしまいます。
商売をする人も、就職先を見つけるひとも、
そういことに気づくと気づかないでは
対応の仕方が違いますので、
収穫に大きな差が出てきます。

世の中の動きを観察しているうちに、
私がそのことに気づいたのは
私が43才になった昭和42年の頃でした。
43才ではまだ年をとったという意識はありませんが、
社会全体が豊かになってくると、
先ず女の人が子供をたくさん生まなくなります。
その結果として少子化の時代が来ます。
それから年寄りが死ななくなります。
医学が発達したのと、
お金があるようになったのとで
療養が行き届いて、
みんなから死んでくれた方がいいと
後指をさされているような
意地悪じいさん、意地悪ばあさんでも
なかなか死ななくなってしまうのです。

その時点で私はサンケイ新聞に
「年をとらない法」という連載を書きましたが、
この調子で1年また1年たつと、
日本は国民の平均年齢が高くなって、
日本国中、厄介なことになるぞと思いました。
自分がやりたいことはなかなか思い通りに行きませんが、

年だけは容赦なくとって行きます。
あッという間に私も年をとりましたが、
周囲を見てもすっかり老齢化してしまいました。
皆さん、笑い事ではありません。
本当にどうしたらいいんでしょうね。





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