第297回
日本の子供は優等生

コペンハーゲンの日本人補習校で教えていて気が付いたのですが、
日本人の二世は良い子が多いのです。
勉強も、語学は別として全体に優秀な子は多いです。
しかし、そういうことよりも、
心優しくて、親よりももっと理性的、道徳的というのが特徴です。
自分の意見をはっきりと言いながらも、
しかも子供らしくて、くったくが見受けられないのです。
デンマーク人の良いところを取り入れて、
親の世代の風紀を受け継いで、多分親以上と思います。
まあ、日本の子は親と同じで
「外づらがよい」ということもあるのかもしれませんが。

最近は若い外国人二世の犯罪の数が、
デンマーク人の若者全体の犯罪の数を上回っています。
デンマークのあちこちに、
子供も混えた回教徒の若者のギャング団ができています。
その数が、元からいた
ヘルスエンジェルスなどのバイク・ギャング団をしのぎ、
麻薬の縄張り争いが始まっています。
また、新聞などで読む限りでは、本家の日本でも、
近年の教育の失敗の話題に事欠かないように見えます。
日本に住む子供達がそのようだとすると、
この日本人二世の優等生加減はどうも不思議な気がします。

以前、北欧の事務所やスーパーなどでは、
女性を選べば間違いが少ない、と書いたことがありました。
しかし、最近の若い女性は当てにならなくなってきています。
言われた範囲だけを自分の仕事を片付ければ、
それ以上はしたくない人が多くなってきました。
代わって、早くて親切、確実な
東洋人の若者が職場に登場してきました。
当てになる東洋人の中には韓国からの養子もいますが、
多くは二世です。
日本人も東洋人の端くれとして、
二世がうまくデンマークに適応しているのかもしれません。