前川正博さんはこうして
福祉の国で、国にたよらずに根をおろしました

第189回
グローバル ビジネス

スウェーデンに住むヴァイキングは、バルト海沿岸全体に住み、
河を使って内陸に進出して黒海やカスピ海まで貿易に行きました。
ビジネスの範囲は広がり、内陸の河を伝わり、
時には「船が山を登り」反対側の海まで行ったのでした。
担いで運べる程度には軽い船だったそうです。
商売と強盗をやっていたスェーデンのヴァイキングは、
今のウクライナ地方の住民に請われて、
ウクライナを治めることになりました。
9世紀のことで、そこからキエフ・ルーシという大国になりました。
今日、ロシアとウクライナが、
お互いにキエフ・ルーシの後継者と称してしているそうです。
この王様を欲しがる話を聞いて、
私はイソップ童話の、
蛙が神様に自分達の王様をせがむ話を思い出しました。
王様を欲しがるというのは、子供だましのお話ではなくて、
本当にあったのですね。
イソップの鷺の王様は蛙を食べてしまいましたが、
強盗も仕事の一部のような異民族の王を欲しがるとは、
何だか信じられない話です。
ウクライナは、異民族の王をたててでも国としてまとまらないと、
攻められて、よその民族に滅ぼされる危機感があったのでした。
ノルウェーの王室も、
ノルウェーが頼んで、デンマークから分家したのだそうです。

北欧三国はフットボールではファンが喧嘩もするし、
デンマークでは
スウェーデンの悪口をネタにした小話もたくさんあります。
同じ民族でも隣同士は難しいです。
しかし、架け橋が出来てから
コペンハーゲンとスウェーデンのマルメを、
一つにした経済圏が出来上がろうとしています。

妻が世界の携帯電話会社のノキアで働いていて知ったのですが、
ノキアは、2社を除いて
他の会社の動きを問題にしていませんでした。
その2社とはソニーとスウェーデンのエリクソンでした。
その頃はサムソンもモーターローラーも眼中になかったのでした。
そこへ、ソニーとエリクソンが
共同出資で携帯電話の会社を作ったのですから、
大きな脅威を感じたことでしょう。
スウェーデンと日本も共同の会社を作って繋がることが出来ました。
動機はお金儲けでも、これでその国の繁栄を望むようになります。
世界的な規模で幾つか国にまたがって会社が作られると、
お互いに相手の繁栄を望むようになります。
生き残りをかけた動きでしょうが、
孤立して疑心暗鬼でいるよりいいんじゃないですか。


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2005年4月6日(水)

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