第188回
フリーセックス ヴァイキング
私がデンマークに来る前は、
私はヴァイキングというのは
ノルウェー人の祖先だと思っていました。
こちらに来てから、
デンマークやスウェーデンもヴァイキングの子孫だったのだ、
と知りました。
同じ民族だから分けるのは意味がないのかもしれません。
そのスカンジナビアで、8−11世紀に、
なぜだか分らないそうですが、人口の爆発があったそうです。
人が溢れて、彼らは船を作り、貿易商と海賊を兼ねたような、
冒険商人としてヨーロッパの沿岸に現れるようになりました。
デンマークヴァイキングは
ノルウェー、イングランドの土地を支配下の置き、
その他の土地にも入りこんで定着していきました。
ノルウェーあたりに住んでいる人々は、北の海を航海して
アメリカ大陸やグリーンランドにも出没していたようです。
キリスト教の国から見ると異教徒のヴァイキングは、
野蛮人のように描かれました。
しかし、当時の最先端の技術を集めた船を持ち、
言われるほど野蛮ではなくて、独自の文化を持っていたようです。
ヴァイキングはついに、イギリスとアイルランドの、
かなりの部分を占領しました。
現在のイギリス人は、非常に狭い土地に押しやられていました。
「この時、徹底的にイギリスを滅ぼしていたら、
現在のイングランドはなくて、
ダンランドとかいった名の国になっていたでしょう」と、
アメリカのコーンウェルという人が書いています。
アメリカもヴァイキングの国になっていて、
ニューイングランドも「ニュウーダンランドだ」と、
彼は、のたまわっています。
イギリスは滅ぼされかけた歴史が骨身に滲みたようで、
敵になりそうな相手を滅ぼし、
植民地で丸儲けする学習をしたように見えます。
英仏ならばこの侵略史を自国の英雄伝にして宣伝するところです。
しかし、北欧の人は、
なぜかこのヴァイキングを元にした話を書かないので、
アメリカ人のこの人が書いたそうです。
その後、北欧人はキリス教を受け入れましたが、
過渡期の、宗教の混交した面白い古い教会が
ノルウェーに残っています。
コーンウェルは
「キリスト教がセックスに対する後ろめたさを持ち込んだ」
と書いています。
今日、北欧がフリーと言われるのは、
セックスがタブーになってからの歴史が浅く、
後ろめたさが弱いからのようです。
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