第113回
女性の国際結婚
日本人の女性がデンマーク人の男性と結婚したケースでは、
日本男性に比べると、結婚生活は完全に分がいいと思います。
離婚率もデンマークの平均よりは多分だいぶ低いし、
仲良く楽しそうに暮らしているように見えます。
日本に住む女性よりは
わりと好きなようにやっている感じですが、
それでもデンマーク女性よりは相手のことを思いやるのでしょう。
デンマークの男性は女性をたててくれるし、
思いやってもくれるし、女性が努力すれば感謝もしてくれます。
多少は我慢もするので夫婦の持ちがよいのでしょう。
デンマークでは現在の平均では10年以内に30%が離婚します。
「退屈して“何か面白いことを求めて”離婚するみたいです」
フランス人のムリエルは、
同じ幼稚園に子供を預けている、
離婚したての若いお母さん達の話を聞いてそう思ったそうです。
その後も離婚は続き、統計上では離婚率はとりあえず半分です。
でも、結婚手続きをしない事実上の結婚の数が相当ありますし、
こちらは離婚率がもっと高いです。
だから、新しく正式に結婚、及び事実上結婚したカップルは
「半分をはるかに超える数が離婚する」と言えるようです。
デンマーク人の男性は連れ合いをたてるだけではなくて 、
気ままで“ワンマンな女性”の方を好む人も多いのです。
でも、デンマーク人男性でも本人は気が弱くて、
しかも相手に圧倒的なリーダーシップを発揮されるのを
好まない人はいるのです。
そういう人は東洋的なタイプとは気が合うようです。
ムリエルはプロヴァンスで育ち、
ご主人のデンマーク人のジョンとは
ロンドンの写真学校で知り合いました。
二人が婚約したばかりの頃、
デンマークの自分達のアパートでパーティーをしました。
芸術家タイプなど男女取り混ぜて色々な風体の人が集まりました。
ムリエルはまだデンマーク語が解らなかったので、
隣の人に参加者の紹介をしてもらってビックリしました。
あの人とあのは今恋人同士で、
向こうの人はそのカップルの元亭主。
反対側の女の人は元の同棲していた相手で、
今はその隣の人と仲が良いがその前は・・・
と、複雑な話なのです。
その上「あれがジョンの元の恋人で」なんて
フランスでは考えられないような人まで来ていて、
ムリエルは変な気持ちになりました。
元の恋人や夫婦が分かれた後でも友達なのは、
デンマークではごく普通で特別なことでは有りません。
披露宴をプロヴァンスでした時に、
このジョンの元恋人も含めて友達は皆揃いました。
ムリエルは両親にはとてもそんな事は話せなかったそうです。
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