第112回
デンマーク女性と結婚するとどうなるか
まず日本人の男性とデンマークの女性の場合ですね。
恋愛中は一緒になったらどうなるかなどと考えないし、
言葉もあまり通じないとかえって問題は目立たないです。
それが結婚すると、
すぐに家事の分担という問題が始まります。
食事を作ってもらったとしても、
日本人は食べたい物が出てこなければ
あきらめるか自分で調理に立つしかないです。
もっともそれは現地人同士でも同じで、
男の人は随分我慢しているようですが
我慢慣れして平気なようです。
それに奥さんの方だって
随分無理して色々我慢しているのですよね。
さて奥さんは仕事から帰ってくるとまず一休みして、
コーヒーでも飲むという人だとどうなるか。
結婚してもこういうペースはなかなか変えられません。
男性の方は待っていられないから自分で飯の支度を始めて、
それが続いて習慣になります。
自分の好きなものを作るから、
日本食の味を家族が覚えて
ますます男性が作ることが多くなる・・・。
「なんだ、そんなの中国人同士でも一緒だよ」
と中国人の友達には言われそうですが、
なにせ家庭では男性はナンバー2なのです。
勢力争いになる前に奥さんに負けているのです。
さて、結婚してもあまり間が開かないうちに
「愛している」と言わないと、奥さんは不満になるそうです。
「もう愛してないよ」との間接的表現ととりかねないそうです。
恋愛感情が穏やかな
家族の愛に変化してはいけないようですね。
「いつまでも惚れた晴れたじゃあるまいし」と、
デンマーク美女と結婚して5、6年の私の友人は言っていました。
(本当の彼の言葉は「切った張ったじゃあるまいし」でしたが、
それは間違えておっしゃっていると私は理解していました。
それとも本当に“切った張った”で暮らしていたのでしょうか?)
日本男性で中年を乗り切る人は稀で、
コペンハーゲンでは私の知っている範囲では
ほとんど全員に近い人が離婚しています。
離婚は日本人に限らず多いのですが、
それを乗り越えるとどうなるか。
週末のプラハ行きの団体旅行のミニバスの社内で、
ガイドが地図を持ってプラハの地理の説明を始めました。
一人用の席に座ったデンマーク人のマダムが振り向いて
「あなた眠ってないで地図に印を付けなさい。
地図を持っているのはあなたなんだから」
と老いたご主人が叱られていました。
目撃したのは一緒に旅行した私の店のフランス人女性で
「典型的でね。旅行に連れ出したのもマダムに決まってるし」
と笑ってしまったそうです。
フランスでもまあ同じだそうです。
それでも男女一緒に暮らしたい人の方が多いのです。
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