第1261回
思惑
株式投資で気をつけなければいけないのが
「直近の株価だけを重視」することです。
短期投資なら重要ですが、長期投資でしたら
直近の株価に対しては現在の状況判断材料として
どんな段階かを見ていく方法として考えてもいいでしょう。
毎日の株価変動に一喜一憂するのは投資家として当然のことですが、
株価が下げていったら投資でも失敗したと考えるのではなく、
安く買えるチャンスが広がってきたと
見れるようになればいいと思います。
何か考えてもいないことが起こったときに、
大変だと慌てふためいてオロオロして終わってしまうよりは、
これを利用してマイナスをプラスに変えることができないだろうか。
株式投資でしたら、下げたときは絶好の買い場がやってきた、
株価が上がっていったら
自分の持っている株の値上がりで資産が増えていくのだから
うれしいことです。
投資家はいつも自分の資産が増えていくことだけを
願っているように見えます。
ですが、これでは片手落ちのように思えます。
株価が上がっていくということは、
もう安く購入できるチャンスがなくなっていくことですから
「さびしいこと」ですし、実際の投資では「怖いこと」なのです。
また、実際の株式市場では上がっていくだけではなく、
なんらかの要因で大きく下がっていく場面も出てきます。
ですから、大きく値上がりしたときは
「買い」だけを考えるのではなく、
「売って」利益を確保する、
下がったときの投資資金を作るという作業が実際は必要です。
市場が盛り上がって株価が急騰していく場面では
投資家の多くが買っていくことだけしか考えません。
上がったら下がるのが株価です。
下がることも考えてもいいでしょう。
誰もが買うことしか考えないような投資環境になったときなどは、
例えば、1万株購入していたなら、
そのうち少し売却して利益を確保することも
悪い投資方法ではないでしょう。
このような投資の仕方を判断するのは
半年単位で市場を見るのではなく、
少なくとも3〜4年単位での株式市場の流れから
現在の市場を見て見極める必要があります。
では、見極めたと思って実際に投資家の思惑通りになるかといえば、
そうなることはほぼないでしょう。
思惑通りになるのであれば投資家全員が資産家になれます。
ですから投資方法でも株価が上昇して、
利益でも確保しておきたいと考えるのであれば、
あとはタイミングを見計らって
手持ち株を少し売却するのを検討するという程度でも
いいように思えます。
これができるだけでも
かなり投資効率が上がるのではないでしょうか。
|