第1236回
税収と借金
現在ギリシャの財政危機が世界の金融市場を揺さぶっています。
これにソブリンリスク(国家の信用リスク)が加わり
しばらく世界の株式市場では混乱が続くでしょう。
ギリシャの借金残高は国民総生産(GDP)の110%を超え、
イタリアと並んでユーロ圏最悪と言われているのに、
日本の借金残高は180%を超えています
このまま借金を重ねたら
あっという間に日本は200%を超えていくでしょう。
200%という数字は、
日本国民が飲まず食わずで2年間働き続けたお金で
やっと返せる金額です。
ですが、日本の借金は大きな話題になっていません。
それは日本国民の金融資産が1,400兆円以上あり、
国債購入に充当できるということがあるからです。
現在日本の借金は883兆円程度ですが、
2010年度末には973兆円と、
空前の1000兆円に迫る可能性があります。
平成22年度予算では81兆円が一般会計の予算となっていますが、
税収が37兆円に対して赤字国債が44兆円と、
入ってくる税収より借金のほうが多くなっています。
予算の中から3割が
国の借金返済・その利払いに充当されそうですから、
その金額は24兆円です。
予算の81兆円の中で税収が37兆円ですから
ここから借金返済・その利払いの24兆円を引いたら
残りは13兆円です。
本来は13兆円で国家予算を組んでいかなくてはいけません。
ですがこれでは借金が減りませんので、
予算を10兆円程度にして3兆円を返済にまわしても
300年程度は借金返済が続きます。
本来はもう破綻しているといってもおかしくないのです。
<次回に続く>
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