第1235回
値下げ戦略
今月6日に物件の一斉値下げに踏み切った恒大地産は16日に
販売件数と販売額が前月から大きく伸びたと発表しています。
同社は過去数週間の販売状況が好調だったことから、
現行の値下げキャンペーンを当面継続していきます。
恒大地産は現在20都市で35物件を開発中で、
全物件の販売価格を一律15%引き下げ、
特に地方都市でのシェア拡大を図っていくとして、
同社の夏海鈞・総裁は値下げの効果について
値下げ実施後に販売額が急増し、
販売ペースは値下げ前の数倍に達していると述べています。
同社が16日に販売を開始した安徽省合肥市の新物件は、
販売開始から数時間で400戸が成約しており、
同社は販売価格を当初の設定価格から15%引き下げており、
周辺物件を大きく下回っています。
不動産投機抑制策の影響で住宅取引が落ち込む中、
大手デベロッパーの恒大地産に続き、
不動産デベロッパー大手の万科企業(コード:200002)が
値下げに動き出しそうです。
万科企業の値下げは正式には発表されていないものの、
16日に販売を開始した北京市の物件は、
当初の設定価格(1平方メートル当たり2万5000元)から
800元低い価格で売り出されています。
これに他の割引措置がプラスされた場合、
1平方メートル当たりの購入価格は
2万4200元に下がることになります。
今後は市況悪化を受けて価格が下落に転じる可能性があります。
体力のない不動産企業は倒産し、
市場統制につながっていくでしょう。
万科企業も恒大地産同様
売り上げに対しての利益率を見ていく必要があります。
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