第1228回
広州広船国際、ほか
華南地域最大規模の造船会社である
広州広船国際(コード:00317)の2009年12月本決算では
原材料費や人件費などのコスト増が利益を圧迫し、
売上高が前年比で6.2%減、純利益が37.2%減と
減収減益となっていました。
中国の造船業界は
向こう1年から1年半は不振が続く可能性があります。
また、広州広船国際は「U字回復」を見込んでいるものの、
まだ回復に向かっていないとしています。
ですが、2010年本決算予想としては収益が回復していき、
増収増益予想です。
また、コンテナ関連事業大手である
コスコ・パシフィック(コード:01199)の2009年12月本決算では
世界的な貿易不振や競争激化を背景に厳しい業況に直面し、
売上高が前年比で3.4%増、純利益が37.2%減と
増収減益になっていました。
2009年6月中間決算では
売上高が前年同期比で1.9%減、純利益が31.8%減と
減収減益となっていました。
売上高は回復してきています。
経営陣は今後も厳しい経営環境が続くと予想しているものの、
コスコ・パシフィックのコンテナ取扱量は
金融危機前の成長ペースまで回復してきています。
今年1月の実績を地域別で見ると、
広州や泉州の港湾での取扱量急増を受け、
珠江デルタ・東南沿海部が21.4%増、
環渤海のターミナルの取扱量は12.7%増、
長江デルタは16.2%増と回復してきています。
コンテナリース、コンテナ製造といった主力業務が
予想以上の力強い回復をしてきています。
造船会社、コンテナ関連事業は収益が回復してきていますが、
本格的に戻していくのに時間がかかるかもしれません。
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