第1192回
ドバイショック
8月以降も指数は波を打ちながらも上げてきてはいます。
ですがその波は小さなものです。
H株株価指数で見るならば
8月の12500ポイント前後から11月の半ばの13800ポイントまで
1300ポイント程度上昇しています。
指数で見ると10%程度ですが、
投資する企業でも8月に安値をつけているような企業、
株価に割安感のある企業に投資していれば
20〜30%の値上がり益は十分狙えたでしょう。
ですが、11月の後半に入り
あるニュースから世界の株価は一時大きく下げました。
それが「ドバイショック」です。
ドバイ政府は11月25日に政府系持ち株会社ドバイ・ワールドと
系列の不動産開発会社ナヒールの2社が、
ドバイ・ワールドの
リストラクチャリング(事業再構築)に向けた最初の措置として、
数百億ドルの債務について
返済延期を債権者に要請することを計画していると発表しました。
アラブ首長国連邦(UAE)ドバイ政府系企業の債務問題に
欧州で動揺が広がり26日の欧州株式市場では、
エクスポージャー(投融資)のある銀行や
中東から出資を受けている企業が売られました。
11月26日の欧州株式市場は急落し、
FTSEユーロファースト300種指数は3.31%下落し、
3週間ぶり安値で引けています。
DJユーロSTOXX欧州銀行株指数は5.04%安と5月中旬以来、
最大の下落率となっていました。
アラブ首長国連邦(UAE)ドバイは、
主要企業2社の債務返済延期を債権者に要請する同国の意向を受け、
投資の中心地と資本源としての中東の信頼が揺らぐなか、
デフォルト(債務不履行)をめぐる懸念が出たことで
ヨーロッパの株式市場は下落しました。
11月27日の日経平均株価は
アラブ首長国連邦(UAE)ドバイ首長国政府の
資金繰り危機が表面化したこと
また、早朝の外国為替市場で円相場が
一時1ドル84円台に突入するなど一段と円高が進行したことを受け、
企業業績への悪影響を嫌気した売りが続いて
301円安の9081円と大きく下げて引けています。
27日の香港株式市場はアラブ首長国連邦(UAE)ドバイ首長国の
資金繰り危機が表面化したことを受け、
前日の欧州市場で銀行株が急落した流れを引き継ぎ、
ハンセン指数は急続落し前日比4.84%安の21134.50ポイント、
H株指数は5.13%安の12472.13ポイントと
大きく下げて引けていました。
(次回に続く)
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