第1088回
狩猟民族
サブプライムローン問題では
猶予期間がありながらも
高い金利がつくのがサブプライムローンでした。
最初の2〜3年は金利がつかなくとも
その後12%以上の利子がかかってくる商品が多くありました。
1000万借りても12%の利子なら
単純に見てひと月だけの利子で10万円払わなければいけません。
2000万円借りたら20万円です。
払っていくにしても収入の中から払っていくのは大変でしょう。
これに借りたお金を減らしていくには
25万円程度は支払っていかなければいけないのですから、
病気や失業したら払ってはいけません。
こんな商品は国民に持ち家を持たせるようなものではなく、
商品と名を借りた投機商品といってもいいでしょう。
金利でも最高でも8%程度にすべきだったでしょう。
それでも2000万円借りたら
年間160万円で月に13万円以上の利子がつきます。
住宅に関してはアメリカ政府が
何らかの政策を今後も出してくる可能性がありますが。
投資と名を借りた投機が幅を利かせているのが
アメリカの銀行やファンドです。
銀行は今回のサブプライムローン問題で
業務が本来の姿に戻ってきましたが。
ですが、アメリカの姿を見ていると
アメリカ人は狩猟民族なんだなあと感じさせられます。
狩猟民族は狩りをして獲物を捕まえます。
自分で田畑を耕す民族と違います。
投資でも実際には誰かが苦労して働いたお金を運用して投資を行い、
投資効率を上げるためにレバレッジを効かせ
利益を最大にしていくというテクニックです。
これを生かすには投資する商品が必要です。
それがアメリカの金融機関が信用力の低い低所得者層に向け
審査基準をゆるくして貸し出す住宅ローンに目をつけて
商品を作って売り出しました。
問題なのは一見投資と見えて
中身は投資と名を変えた搾取ではないかということです。
自分が働くのではなく、働いている人の中間に入って
利益だけを持っていくというものです。
(次回に続く)
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