第1006回
華能国際電力の2006年12月本決算
上場電力企業で最大の
華能国際電力(コード:0902)の2006年本決算では売上高が
前年比で10.2%増、純利益が24.6%増と伸びていました。
・2006年本決算
売上高 --- 443億100万元 前年比 10.2%増
純利益 --- 60億7100万元 前年比 24.6%増
EPS --- 0.5元
期末配当 --- 0.28元
2006年度に石炭、水力発電所を含め
18の発電所を新設しており
新ユニットも稼動し発電容量が増強したこと、
および電力料金値上げを行ったことで収益でも伸びています。
2006年度は電力の卸売り価格が前年の1メガワット時あたり
331.41元から343.59元へ3.7%引き上げています。
今後も傘下企業の利益を含めて予想純利益でも2007年は6%、
2008年は7.6%の伸びが予想できるとしていますが、
今後も新ユニットが稼動することによって
実際はもう少し高い数字になる可能性が大きいでしょう。
ただ、燃料コストの上昇と
一部の地域で発電容量が過剰になってきているために
発電所の稼働率は低下する可能性があります。
華能国際電力の親会社である華能国際電力開発公司は
天津で250メガワット(MW)級のガス発電所を建設する予定です。
ですが、供給過多に対して設備稼働率の低下を避けるために
2007年は発電能力の伸びでも2006年の約半分にし、
総発電能力でも10〜14%程度に低下する見通しです。
2005年12月本決算の配当額は0.25元でしたが、
今年は0.28元を出します。
華能国際電力の株価は
決算発表前には6.80香港ドル程度で4%台の数字でした。
その後株価は上げてきており
配当利回りでも3%後半まで下げてきました。
ですが、長期的には大唐国際発電同様、
配当利回りと株価上昇でも期待ができる企業です。
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