第1002回
売却の仕方次第
収益でもなかなか伸びなかった企業が
この数年の間に伸ばしていく企業もあります。
1990年代に株価でも安かったのがH株上場企業の
中海発展(コード:1138)や東方電機(コード:1072)などで
株価の上昇率だけでも20〜50倍程度上げています。
また、他の銘柄でも多くの企業が安かった時代です。
まだまだ海外の投資家に人気がなかった時代でしたから
株も安かった時代でした。
中国株式市場でも何回も株価暴騰と株価低迷時期がありましたから
安かったときには徹底的に株価でも値下りしていました。
本来は株価低迷時期に安く購入できればいいのですが、
なかなか投資できないのが一般の投資家心理でしょう。
確かに株価でも安いときに購入できれば
利益でも膨らませていくことができますが、
やはり投資できる企業というのは優良企業に限ってきます。
数字の上でも確認ができます。
平均年率成長が20%の企業に10年前の1997年に投資していたなら
複利計算でしたら10年後の2007年には6.19倍です。
30%でしたら13.78倍になります。
では平均年率成長が30%の企業に15年間投資していたなら
どれくらいの数字になるかといえば51.18倍になります。
もし、30%成長企業に100万円を15年前に投資しておいたなら
5118万円に増える計算になります。
ですが、この計算どおりになる企業に投資したとしても
15年間売却しない投資ができるかどうかが問題です。
一般の投資の仕方としてなら、
ある程度株価が上昇した時点で投資した資金分だけは売却して
利益を確保するというような投資の仕方もあります。
残った株はただで手に入れたも同然ですから
そのまま塩漬けにしておいてもいいように思えますから
長期でおいといたとしても
株価の変動よりは企業の内容を見ていく投資ができます。
利益分のお金で他の企業に投資して、
投資した企業が30%以上成長できたなら分散投資ができたとともに、
もっと資産でも増やしていくことができます。
では、このような投資の仕方が正しいかといえば、
このような投資の仕方もある、ということです。
正しい投資の仕方というのは
伸びていく企業に投資していくことですから、
投資した企業が成長していく限りは
株価がたとえ何倍、何十倍になったとしても
売却する必要はありません。
平均年率成長が30%でしたら13.78倍になります。
また、15年間投資していたなら51.18倍になっています。
5年間の利益でも37.4倍を手放したことになります。
投資の仕方でも売却の仕方次第で利益率が大きく違ってきます。
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