第1001回
息を吹き返す
中国株式市場の企業にしても
1994年のころ上場していた企業が
全部収益を伸ばしてきたかといえば、そうはいえません。
なかには時代のニーズに合わなくて上場廃止になった企業もあれば、
業種でもピークをつけてきている繊維、アパレル企業の中には
生き残りをかけて他の業種に転換する企業もありました。
紡績と繊維が本業であった開開実業(コード:900943)は
本業が不調のため医薬品製販事業、不動産賃貸に参入して
今後本業とともに収益を伸ばしていこうとしています。
ですが、収益ではなかなか伸びてきていません。
また、小売企業の筆類の製造販売の第一鉛筆(コード:900905)も
本業では収益が伸びず金銀宝飾分野、不動産に進出していきました。
第一鉛筆は金銀宝飾分野が大きく伸びて収益の柱になってきました。
業績でも伸びてきています。
本業で収益が伸ばせなくなった企業でも
他の業種に転換し伸ばせていける企業と
そうでない企業もあります。
業績が伸ばせない企業の株価は低迷しますから、
そのようなときに他の業種に進出する企業で、
その後収益が伸ばしていけるなら
株価も上がっていきますから、
今まで死んでいた企業が息を吹き返していくことと同じです。
息も絶え絶えの小魚を見つけて買うことができたなら安く買えます。
もし、その小魚が息を吹き返して大きく育ってくれたなら
高く売る事だってできます。
ですが、息も絶え絶えの小魚が死んでしまったなら
その魚の価値はありません。
そのような企業に投資し、企業が倒産でもしたなら
投資したお金はゼロ円になります。
倒産はしないまでも赤字企業でいたなら
株価も上昇していきませんので、
投資資金に対して少なくなっていきます。
このような小魚に投資するということは
うまくいけば大きな利益になるでしょうが、
そうでない場合には手持ち投資資金をなくす可能性が大きいですから
投資する企業からはずしたほうが懸命です。
また、投資を考えるにしても
息も絶え絶えの小魚が
息を吹き返した時点で投資を考えるというようにしたほうが
間違いがないでしょう。
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