第990回
シティック・パシフィックの2006年12月本決算
国務院直属の中国中信集団(CITIC)傘下の
コングロマリット企業である
シティック・パシフィック(中信泰富、コード:0267)の
12月本決算では売上高が前年比で77.1%増、
純利益が107.4%増と大きく伸びていました。
2005年本決算では売上高が前年比で15.9%増、
純利益が12.9%増と平凡な数字でしたが、
特殊鋼製造、不動産、
航空部門および子会社からの収益が伸びたために
2006年本決算では大きく業績が伸びていました。
特に不動産部門は売上高が約5倍となり
利益でも84.4%増と伸びています。
シティック・パシフィックは今年に入って
子会社がマカオ物流流センターの建設、運営事業に参加、
オーストラリアの鉄鉱石事業に30億5800億香港ドルを投資、
上海市内の地下鉄駅ビル開発事業に総額10億元を投資などと
新規事業案件が入ってきています。
シティック・パシフィックは
3月14日まで購入している株主に対して、
中信1616集団の上場後に同社株を
20株に対し1株の割合で発行すると発表しました。
権利落ち日は3月15日となっていました。
割当価格および、中信1616集団が上場する日程は
まだ確定していません。
投資した企業で利益を拡大していくためにも
株式配当(無償株)を受け取って株数を増やしていくということで
投資の仕方も考えていけました。
最近では食品大手企業の
コフコ・インターナショナル(コード:0506)が
2月8日に子会社の中国糧油控股の株式を特別配当として
コフコの株主に1対1で割り当てると発表しました。
ですが権利落ち日は2月15日となっており
発表から1週間程度しかありませんでしたので
権利落ち日前まで株価が上げていくという
投資の仕方ではできませんでしたが、
コフコを購入した投資家は
中国糧油控股が上場した時点で
利益をあげていくことができるでしょう。
シティック・パシフィックに対しても
中信1616集団が上場したのなら5分無償ですが、
同社の株価が上昇していけば
利益を膨らませていくことができるでしょう。
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