第988回
中国アルミがA株市場へ
中国アルミの2006年12月本決算では配当が未定となっていますが、
傘下の山東アルミ(600205)と蘭州アルミ(600296)の
「2社への買収が完了した後に期末配当案を発表」
する予定となっています。
(買収は株主総会で可決済み)
中国アルミの2005年末時点の年産能力は
アルミナが前年比で29%増の833万トン、
アルミが81%増の150万トンとなっていました。
2007年度にはアルミナ精製の生産量能力を
440万トン拡大させていく予定です。
2007年内には最大のプロジェクトで
中国アルミが33%保有する広西アルミナ精製所で
生産能力を160万トン引き上げていきます。
また、他の施設でも拡張計画を行い
年間生産能力を計280万トン、
中国アルミ以外の精製所でも拡張を行い
完工見込み後の追加能力では年間690万トン増になる予定です。
2007年3月2日には中国アルミの親会社である中国アルミ業公司が
上場企業を含むグループ全体の旧正月期間のアルミナ日産量は
前年同期比で3.1%増加し、アルミでは47.8%増、
アルミ加工材は61.7%増と伸びたことを発表しました。
中国アルミは
傘下の山東アルミと蘭州アルミを完全子会社化した後
裏口上場を計画しており、
中国A株市場上場企業との株式交換を行い
4月以降には上海証券取引所のA株市場に裏口上場する予定です。
A株市場に上場した後は買収活動を活発化させ
傘下企業を増やしていくことで収益の向上を目指します。
2006年6月中間決算の7〜9月期のアルミナ生産量では
前年同期比で27.0%増の226万トンで、
販売量は0.9%増の138万トンとなっています。
また、アルミナの平均販売単価は1トン当たり4037元と
前年同期に比べて7.7%上昇していました。
中国アルミはアルミ、アルミナ生産に関しては
中国ではトップの企業です。
今後は中国アルミ自身、A株市場に上場していくことと、
親会社からの資産注入への期待、
他の施設での拡張計画、企業買収を行っていくことで
どこまで収益を伸ばしていけるのか、
今後親会社からの資産買収がどこまで具体的になってくか、
見ていく必要があります。
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