第985回
中国ガスの天然ガス販売量から
中国の天然ガス事業者である中国ガスは
2007年3月本決算の天然ガス販売量が
2006年3月に対して約3倍の
4億立方メートルになるとの見通しを発表しました。
2008年3月期の販売目標は7億〜8億立方メートルで、
2008年3月までには都市ガスプロジェクトを
現在の56事業から65事業まで拡大して行く予定です。
中国ガスは重慶の液化天然ガス(LNG)プロジェクトについて
現在当局の認可待ちの段階で、
認可後は6億8000香港ドル〜6億9000万香港ドルを
投資する予定だと発表しました。
供用開始は2008年下期以降、
同事業の初年度の売上高は10億香港ドル以上、
粗利益率が20%強と予想しています。
現在上場ガス企業でトップは
シンアオガス (新奥燃気、コード:2688)です。
シンアオガスの2006年6月中間決算では
売上高が前年同期比で69.9%増と大きく伸びていました。
中国ガスの2006年9月中間決算でも
売上高が前年同期比で81.0%増と大きく伸びています。
シンアオ・ガスは
今後中国本土での都市ガスネットワークを拡大させていくために
10億元を投資し
来年までには圧縮天然ガスの補給スタンドを
現在の60カ所から200カ所まで拡大させていきます。
シンアオ・ガス2006年のガス販売目標は
8億立方メートルにまで伸びていく可能性がありますが、
2007年の都市ガス販売量は
前年よりも2倍近く伸ばしていく予定です。
ガス企業は今後大きく伸びていく業種ですが、
現在は市場シェアーを拡大していくために
投資資金がいくらあっても足りませんので
しばらくは一株利益が伸びていったとしても
配当金にはまわしていくというよりは
市場を拡大していくためにそちらに利益を振り分けていきますので
今の時点では配当利回りに対して期待ができない業種です。
2010年以降になっていけば
市場シェアーがどこまで拡大できるのか
ある程度わかってくるでしょう。
いまの時点では
短期で株価がどこまで上げていくのか見ていく企業ではなくて、
5年、10年、15年と
どこまで業績を伸ばしていくことができるかを確認しながら
投資をしていく企業が中国ガス、シンアオ・ガスのような企業です。
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