第976回
株価と中国本土B株企業
業績が伸びていかない企業、
または上場廃止になる可能性が高い企業で
香港市場に上場した企業でしたら
ほとんど株価に対して値がつかない企業か、
または値がついたとしても
1香港ドル以上で売買はできない企業でしょう。
ところが中国本土B株市場では
中国本土の投資家に人気がある企業ほど業績に関係がなく
株価はある程度上昇してきました。
本来は投資できるような企業に対しては
株価も高くなってきていますし、
PERだけを見ても10〜20倍前後で投資できる企業がありますが。
ですが、そのほかの企業に対しては多くの企業が
中国本土A株の株価より低い株価でB株が取引されている、
A/B株の株価と比較するとA株に対して割安感があるとして
株価でも大きく値上がりしてきました。
株価は高いところに鞘寄せされていくことが多いですから
この点では投資の仕方としては大いに考えられます。
A株が上がればB株もA株につれて高くなっていきます。
極めて当然の流れですが、
では永遠にこの関係が続いていくかといえば
そうはならないでしょう。
赤字企業か、業績が伸びなかったなら
株価でも全く上がっていきません。
今は人気があっても
将来業績でも伸ばしていけない企業は
投資家にとって利益が出せませんので
株式市場から退出していただく企業になります。
いくら中国投資家に人気があった企業でも、
長期的に業績が伸びなければ
中国本土の投資家も離れていきます。
中国本土B株企業でもA/B倍率が高い企業に投資して
短期投資で利益をあげていきたいのでしたら投機も検討できますが、
長期的に投資をしていき
利益を膨らませていくのでしたなら一株あたりの純利益(EPS)、
PER(株価収益率)および配当利回りが
どれくらいなのかを考えていく必要があります。
どうしても投資したい企業がでてきたときには
今の株価は業績の伸びに対して適正な株価なのか、
株価に対して今の株価は割高感があるかどうか、
投資していく企業に対して将来性はどうなのかを
チェックしていく必要があります。
特に中国本土B株企業に対しては
その条件に当てはまる企業はそう多くはありません。
株価の値上がりだけに期待して投資をすることは
避けて通ったほうがいいでしょう。
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