第951回
ガソリンの小売基準価格
国際的に原油価格が値下がりしていることを受けて、
国家発展改革委員会(NDRC)は
1月14日からガソリンの小売基準価格を1トン当り220元引き下げ、
トン当り小売基準価格を4980元としました。
値下げは20カ月ぶりとなっています。
また、ジェット燃料価格も値下げされています。
ガソリンの価格値下げはタクシーなどの運転手ほか、
運輸関連企業にとってはメリットがあります。
ですが、精製業者にとっては利益が減少していくことにつながり
打撃をうけます。
中国政府による石油製品価格の引き下げが
石油化学セクターの業績にマイナスの影響を与えるでしょう。
電力を稼動させるには風力、原子力のほかに
一般的なのが石炭火力です。
ですが、深セン南山熱電のように
燃料に重油や軽油を利用している電力企業がありますし、
使う比重によっても原材料価格の値段にしても
収益が大きく左右されてきます。
このような電力企業にとっては朗報です。
また、最大の恩恵を受けるのが航空企業です。
中国政府は親会社に対して燃料費増加の補償として
100億〜200億元資金を注入し、
各社の債務負担の軽減を図るのではないかという報道がでました。
この報道に対して上場企業3社は
今回の報道は親会社に関するものであるとし、
また、親会社は
関係当局からの通達はまだ受け取っていないと発表しましす。
国内航空の航空燃料の卸売価格は1月1日付で
1トン当たり180元引き下げられています。
航空会社は米ドル建て債務が大きいために
元高メリットを受ける銘柄です。
各航空企業会社は収益の改善を受けて株価も上げてきましたが
ここからしばらくは株価でも上げていく可能性があります。
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