第950回
紫金鉱業集団の事故から
紫金鉱業集団の子会社である貴州紫金鉱業は
2006年12月27日に貴州省の金鉱で
テーリングダム(尾鉱・廃液を貯めておくダム)が
決壊する事故が発生したと公表しました。
この事故で汚泥・廃液が約20万立方メートルまで流出しました。
子会社の生産体制には影響がありませんが、
事故処理の詳細については今後公表していくとしています。
紫金鉱業集団は事故があったとしても、
よほど大きな事故でない限りは収益でも伸びていくでしょう。
事故が起きたことはしょうがないとしても、
問題はその後の対応です。
どう対処していくかで投資できる企業かどうか
投資判断の見極めを行っていく必要があります。
企業は利益を追求していくのは当然だとしても、
そのために正しい情報を開示していないと
投資家には信用されません。
この点が企業に理解できているかどうかが焦点です。
もし、企業利益だけを最優先していき、
その後間違った情報を企業が流していたとしたなら、
その企業は今後も同じような体質で
運営していく可能性が大きいと考えてもいいでしょう。
日本では不二家が埼玉工場で期限切れの原料を使用したとして
広告をしましたが、
同社がどのように対応していくかを消費者は見守っているでしょう。
今後の対応が正しければ消費者は戻っていくでしょう。
ですが、そうならない限りは消費者は敬遠していくでしょう。
企業にとっての正しい選択は事故発生が起きた後の対処の仕方です。
そのでかた次第では投資家の信用を失うことになります。
では、個人的な投資の仕方に対して投資判断が間違っていたなら
どうでしょうか。
もし、投資の仕方が間違っていたとしたなら、
なぜ間違ったのか、その原因はどこにあるのか、
その部分を追求して如何に解決できるかを検討して
直していかなければいけません。
このことは企業とは違ってはいますが、
ですが、自己資金を有効に活用していくのなら
こちらのほうが個人投資家にとっては大事になっていきます。
個人の投資では自身が身を持って利益を出していけるような
投資の仕方に変更していくことが必要です。
中国株式投資を行っていくのは個人ですが、
企業経営している個人投資家の社長であると同じくらい大切です。
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