第931回
2006年(後編)
指数でも2005年後半は低い数字のままで推移していました。
2006年に入り香港市場、上海総合指数でも上がり始めてきました。
中国株式市場でも非流通株主による
流通株主への無償譲渡などを行いながら
非流通株放出が進んできており
投資家への調達資金もスムーズに行われてきています。
民営化の促進とコーポレスガバナンスが改善してきたことを受けて
株価指数でも2006年9月頃から
右肩上がりで大きく伸びてきました。
株式構造改革でも2006年12月の時点で
非流通株の80%が流通株に転換されました。
ハンセン指数は2006年1月の1万5000ポイントから
12月には1万9000ポイントを超えて新高値を更新しています。
H株指数でも5300ポイントから9000ポイント強へ、
上海B株指数60ポイント以下から120ポイント以上に、
深センB株指数も200ポイント以下から400ポイント台へと
上昇してきました。
2005年2006年の株価指数の流れを見ていきますと、
非流通株を市場に放出する「股権分置」が行われるときには
需給のバランスが崩れる可能性が出て
株の買い手控えが起こりました。
このときに上海総合指数は下がって一番低い数字となっています。
もし、2005年の安い時期に購入できたなら一番良かったでしょう。
人の投資家心理が冷えているときこそ
安く購入できることがわかります。
その後非流通株を上場させることがスムーズに行われたことで
投資家も株式市場に戻り指数も大きく上がってきました。
香港市場ではハンセン指数が過去最高値を更新していることで
株価に対して高値警戒感が出てきて
一時調整する場面もでてきていますが。
では、全部の銘柄の株価が
高値を更新していっているかといえばそうではありません。
逆に業績が順調に伸びている企業でも株価が低迷していたり、
年初来の最安値をウロウロしている企業もあります。
また、株価でも新高値を大きく更新している企業もあります。
ではこれから投資していくときに
どのような企業を選んでいったらいいかといえば、
株価が安かろうが高かろうが関係なく、
業績の伸びに対して今の株価に割安感がある企業でしたら
投資を検討することができるでしょう。
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