第930回
2001年〜2005年まで(前編)
2001年に入り今まで海外の投資家しか投資ができなかった
中国本土B株市場に中国本土の投資家も
海外の通貨で投資ができるようになったことで
B株市場の株価は急騰しました。
上海株式市場の上海総合指数でも
2001年6月13日には2242.42ポイントまで上げ
最高値をつけてきました。
ですが、その後は長い間右肩下がりで下げています。
また、最近で一番関心が大きかったのが股権分置の問題です。
中国政府は2005年4月に国や企業が保有する
非流通株を放出すると発表しました。
2004年末時点での上場企業の株式数は7149億株でしたが、
そのうちの64%の4543億株が非流通株で、
非流通株の中で74%が国有株となっていました。
中国の資本市場の秩序づくりとしても
株式投資に投機性が強くなり価格決定でも問題がでてくることと、
非流通株の株主と
流通株の株主の間での利益でもゆがみが出てきます。
今の状態では将来の中国株式市場は安定して伸びていけません。
また、海外の投資家も積極的に購入してこないでしょう。
このような状態はいずれ解決しなければいけない問題でした。
中国政府は非流通株を市場に放出する股権分置の問題についても
解決していくとして2005年5月にまず第1陣として
4社の非流通株を市中に放出し、
6月には第2弾として42社を非流通株を市中に放出させています。
投資家心理としては非流通株を行えば
それだけ市中に出回る株数が増えますので
需給のバランスが崩れるのではないかという警戒心がでて
株の買い手控えが起こりました。
この時が上海総合指数でも一番安くなった時期で
一時2000ポイントを割っています。
|