第929回
中国交通建設
港湾、道路などインフラ建設のほかに
機械製造、プロジェクト請負などの業務を行っている
中国交通建設(コード:1800)が
香港メインボードに上場しました。
主力事業は交通インフラ設備の設計と建設事業を中心に、
浚渫事業(底・河床などの土砂をさらう作業)を行っている
国内最大手企業で、
ほかにも道路、橋梁建設機械の製造や
物流サービスなども手がけています。
事業エリアは、国内の東沿岸区域を中心に、
香港・マカオなど海外で40カ国の地域で事業を展開しており、
2006年6月中間期の地域別売上比率では
中国本土が82.5%、香港・マカオが2.5%、
その他が15.2%となっています。
傘下企業には上海B株企業の
上海振華港口機械(コード:900947)が上場しています。
IPOで調達した資金は132億6000万香港ドルで、
70億2800万香港ドルを浚渫事業へ、
他はインフラ建設にかかる設備投資へ、
広東省の光明高速道路プロジェクトへの投資、
港湾関連機械の製造工場を建設、
短期銀行借入金の返済と運転資金に充当していきます。
中国交通建設の2005年本決算では売上高が26.3%増、
純利益が104.9%増と伸びています。
今後の課題としては鋼材など
原材料価格の上昇、政府による投資抑制策で
どこまで収益に影響を及ぼすかですが、
同社では原材料価格の上昇での業績へ影響は軽微で、
2006〜2010年までの第11次5カ年計画では
公共インフラ投資を拡大させていきますので
公共インフラ事業は高い成長性が望めると答えています。
中国交通建設は公開価格である4.60香港ドルより
37.61%値上がりし、6.330香港ドルで引けていました。
中国交通建設の収益率の伸びは
上海錦江国際酒店より高くなりそうです。
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