| 第910回株価急落から
 11月28日の香港、中国本土市場の株価が値下りしました。原因は昨日のアメリカ市場で米国市場では
 クリスマス商戦があまり良くないのではないかとの見方から
 ダウ平均株価が−158.4ドルの12121.8ドルと-1.3%下げていました。
 この下げ幅は約4ヶ月ぶりの大幅な下げ率となっています。
 また、ナスダック総合指数も−54.3ポイントの−2.2%安と
 大幅に下げていました。
 日本の株式市場でもアメリカの流れを引き継いで
 日経ダウ指数でも一時は200円以上安くはなったものの、
 引けにかけて戻し、終値では1万5855円26銭となり-30.12円安く、
 -0.19%の値下りに納まっていました。
 現在の香港市場は活況となっており、特にハンセン指数が史上最高値を連日のように更新してきました。
 海外からの投資家(ヘッジファンド)の資金が入ってきているために
 株価でも上がっていく、上がるからまた買っていく
 という循環になってきています。
 今までの海外のお金は原油をはじめとする商品を買って手仕舞った後、
 大きく増えた利益を株式市場に投資しています。
 実際に原油などの商品先物相場は調整してきており、
 原油価格はこのところ値下りに転じています。
 逆に原油価格が大きく反発したなら資金は再度そちらに向かいますので
 アジア株全般に調整が入り反落する可能性がありますが。
 現在の中国企業の第三四半期(7〜9月)の業績を見ていると、大きく収益が伸びている企業が多いですから
 株価がこれから高くなったとしても
 業績に対しての評価から見れば
 まだ株価に対して割高感はありません。
 現在はまだその兆候は見て取れませんが今後数年間、特に2008年の北京オリンピック時期に
 中国株に対して人気が出てきたときには
 株価が実態に備わらないほど上げていくようになるかもしれません。
 こうなった時にはじめて中国株に対しての投資リスクがでてきます。長期で見ていけばまだ中国株は安い時期だと判断できます。
 中国政府の外貨準備高は1兆米ドルを超え膨れています。
 このお金がどこに流れていくかといえば
 アメリカの国債を購入するなど対処していますが、
 解決していくには程遠いでしょう。
 また、人民元高に持っていくようにしないと
 アメリカや他の国が容認しないでしょう。
 中国は対中貿易赤字の拡大が深刻な米国に配慮し、貿易黒字減らしを積極的に進めており、
 一部産品の輸出税を引き上げてはいますが
 その効果は限定的です。
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