第868回
マイナス思考の弊害
中国経済の発展にしても疑心暗鬼の人は疑り深いですから、
まずマイナスの面を強調して話します。
中国で不動産に対してバブルが発生しそうであると見れば、
不動産企業には投資を考えはしません。
むしろ、だから中国はダメだというような内容になります。
また、中国人の気質にしても
日本人とは顔形は似ていても
生きている場所が違えば考え方も違ってくるのですが、
そのような人は日本を中心(自分を中心)に判断していきますから
自分と違った価値観を認めようとせずに
相手の欠点だけを見て判断します。
中国で暴動が起きれば、
そのことに対して危険という意識だけが
大きく頭の中に浮かびますので、
だから中国は危険だという発想で頭の中では見ていきます。
では、中国で起きている不動産バブルの危険にしても
実際はどういったものか、
中国では発展していている段階で
しばらくはその傾向が続いていくでしょうが、
これはかつて日本でおきた現象です。
日本でも戦後土地価格は上がってはいませんでしたが、
人の集まる東京や関西などの
首都圏の土地の価格が大きく上昇してきました。
また、暴動にしても日本では大規模ではありませんが、
企業対従業員への賃金交渉でストライキが起きていました。
過去では1960年代後半に
全共闘(全学共闘会議)が大学の自治などを訴えて
学生運動が巻き起こった時期がありました。
私もある大学(H大学)で
過去に警察と学生が投石を行っている場面を見ていましたが、
誰に対しての投石かがよく分かりませんでした。
そのような全共闘に入っていた人が一流企業に入社したなら
売名行為であるような捉え方で見られていた時代がありました。
それなりの理由があるでしょうが、
それを行ったがために大学自体も変わっていった面もあるでしょう。
このようなことは改革の一方になったかもしれませんし、
経済でも発展していくために現れる
ひとつの現象だったともいえます。
このようなことが日本ではなくて
中国で起きてマイナス思考で見たなら、
だから中国はダメなんだという話にしか
つながってはいかないでしょう。
このようにマイナス思考で物事を決めつける人が多くいます。
では、なぜそのような考え方になるかといえば、
一部分だけを見て
それがすべてであるように思ってしまう欠点があるように思います。
せいぜい周りの人を巻き込んで
自分の意見がいかに正しいかを強調していくだけです。
自分の気持ちの溜飲が下がっただけで満足でしょう。
また他で自分の気にくわないことがおきれば
標的をそこに定めて
再度ネチネチと気分が下がるまで攻めていくだけでしょう。
また、情報でも
中国の欠点だけをあげつらった内容の記事がありますが、
一部の情報は正しいでしょうが、
ではその後どうなっていくのかまで見ていかないと
正しい情報を発信したことにはなりません。
また、そこからは発展性がある未来への正しい道は開けてきません。
このような人や情報に接したなら
なるべくかかわらないでいくことです。
マイナス思考の考え方の人と付き合ってもメリットはありません。
道でそのような人と会ったとしても
なるべく避けて通ったほうが無難です。
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