| 第861回売却する勇気
 投資した企業が思ったとおりに成長していけば山の山頂に向かって上り始めたときと同じです。
 一番最初に道が二つに分かれていたとしても
 右に向かっていくのではなくて、
 正しい左の道を歩んでいった時と同じです。
 投資でも中国企業に投資した場合はどうでしょうか。山に登っていく途中で道が間違っていたなら
 引き返すしかありませんでした。
 中国企業への株式投資では山頂にいけないとわかってからも
 あきらめないでいれば、
 いつか優良企業に変身していくのではないかという
 かすかな希望が捨て切れなかったなら、
 売却せずにそのまま保有している場合だってあります。
 そのまま企業の株を保有しているだけで、ひょっとしたら頂上にいけるのではないかという期待がある分、
 売却せずに様子見を決め込む場合が多いでしょう。
 ですが、株価でも
 上がっていくどころかどんどん値下りしていったなら、
 今はダメでもそのうち上がっていくさという
 期待だけで売却しないでしょう。
 やっと売却しなければいけないとあきらめがついたときは、株価でも元の値段まで下がっていったときや、
 大きく株価が値下りした時点でしょう。
 中国株式投資でも、日本の企業に投資したときと同じですが、最初に山の頂上に上り始めたところで間違ったと気づいたなら
 そこで引き返す、
 中国企業への株式投資でしたら
 伸びていけない企業であると分かった時点で売却して
 決着をつけなければいけません。
 成長していく企業への投資をしていくことで
 また頂上に登っていける道が開けてきます。
 100万円で購入した企業が一事大きく値上がりしたとしても、成長できない企業の株価は
 元の100万円まで戻っていく可能性が大きいのです。
 再度株価が100万円まで戻ったとしても、他の企業の株価は100万円ではなくて
 200万円まで上げているかも知れません。
 100万円まで株価が戻った時点で
 200万円まで上げた企業に対して
 購入できる株数は半分になっている可能性もあります。
 登山の目標は何かといえば山の頂上に到達することです。道が間違っていたのなら直さないけなくてはいけません。
 ハイキングの途中で道に迷ったならすぐに引き返す勇気が必要です。
 たとえ、エベレストの頂上が目の前までせまってあと数歩でたどり着けるところまで来ていたとしても、
 天候が急変したなら
 安全なキャンプ地まで引き返す勇気が必要です。
 エベレストに登頂できたとしても、その後生きて帰れなければ何の意味もありません。
 山に登って一番大事なのは死なずに下山することです。
 そのほうが登ることよりも難しいことですが。
 株式投資でも投資している企業が伸びていけないことが分かったなら
 売却する勇気が必要です。
 中国株に投資をしたとしても最終的に収益を上げていくのが目標です。
 株に投資して失敗したとしても
 登山のように命を落とす危険はありませんが、
 目標を達成できるかどうか、
 その為には今どういう対処をしたらいいのか、
 投資家の判断次第でも売却する勇気が必要なときがあります。
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