第840回
値下りしていく株価
中国株を購入し利益を上げていくのに一番手っ取り早いのは、
購入する企業の株価が安いときに購入し、
購入した企業の株価が高くなったら売却して
利益を出すことでしょう。
では安い株価とはどんなときの株価でしょうか。
例えば、一株あたり純利益(EPS)10円の企業の株価が
100円しているときには株価収益倍率(PER)は10倍となります。
この企業の株価が50円になったときに
100円のときの株価と比べたなら半値になっていますので、
100円のときの株価より割安感があります。
逆に株価が200円になった時、
100円のときの株価と比べたなら
2倍まで値上がりしたことになります。
単純に比べればこの企業の株価が50円の時には割安感があり、
200円になったなら割高感があるということになります。
中国企業の株に投資をして利益を出すには
50円の時にその企業の株を購入し、
200円になったなら売却すればいいわけです。
ですが、理屈は分かっていても
思い通りに行かないのが株式投資です。
投資しようとした企業の株価が下がっているときには
下がっているなりの理由があります。
株式市場に海外からの投資資金が入らず株価も低迷し
投資家自身が株式市場に魅力を感じていなかったり、
金利が引き上げられていくときは
銀行預金金利に対しても魅力が出てきますので
株式市場に投資しておくよりは
銀行に預金しておこうかという気運になり
株式市場に資金は入ってきません。
中国では国内の発展と株式市場を安定的に成長させていくために
マクロコントロール政策を行っています。
マクロコントロール政策の影響を受ける業種がでてきます。
業種によっても株価が下げる企業もあるでしょうし、
株式市場自体全部の業種の株価が下がる場合もあります。
企業の業績が悪くて下げているのではなく、
投資する外部環境(金利引上げ、マクロコントロール政策など)が
悪いときには多くの投資家は投資してきません。
当然株価も下がっていきます。
下がっていけばなおさら下げていきますので、
今度はどこまで株式市場の株価が下がるのか
見守っていく投資家がさらに増えますので
ずるずると下げていくことになります。
気がついたら100円していた企業の株価が
半値の50円になっているような場合も往々にして出てきます。
本来なら株価が50円の時に購入すればいいのでしょうが、
もっと下がる可能性もありますから投資家は見送ります。
<次回に続く>
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