第829回
万科企業の中間決算
万科企業(コード:200002)は7月後半に入り
同社子会社の深セン市万科房地産を通じ、
深セン市龍崗区の
「新老西村」再開発プロジェクトを獲得したと発表しました。
同地の面積は23万6330平方メートルで商業用地として開発します。
開発物件の建築面積は58万7274平方メートルで
容積率は280%となっています。
万科企業は協力資金として約10億9700万元を支払います。
また、万科企業は中国銀行から今後3年以内に
総額50億元の与信枠を取得する契約を締んだと発表しました。
万科企業は第三者割当増資を実施し、42億元を調達しました。
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与信枠とは
融資などの与信限度額のこと。
融資先や取引先の信用力の度合いに応じその枠が決められる。
企業の信用力を審査し融資枠を決める。
(万科企業の場合は50億元)
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不動産企業にとって、開発用地を手に入れる、
またプロジェクトへの参加でも多額のお金が必要です。
銀行からの借り入れ、第三者割当増資などで
同社は資金を調達して不動産事業を行っていきます。
中国政府は不動産企業に対して
マクロコントロール政策でも課税を強化し、
投機目的での住宅物件購入を抑えていくことで
需要に対し安定した供給を行っていく、
また、低価格の住宅物件を建設していくことを目的として
転売に関する課税の強化と
住宅ローンの頭金の比率引き上げを行ってきました。
このため、不動産企業の株価は6月近辺は下落していましたが、
現在は値上がり傾向になってきています。
本来はもっと大きく株価が値下がりしたほうが
投資家が安く不動産株を購入できますので、
投資家にとってはありがたいところですが
株価はなかなか下がってはくれません。
・万科企業の2006年6月中間決算より
売上高 --- 66億1768万3195元 前年同期比 52.7%増
純利益 --- 12億2079万5888元 前年同期比 53.5%増
EPS --- 0.31元
業績は順調に伸びています。
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