第826回
宝業集団
宝業集団は2001年から土地を確保し、
プレハブ住宅を建てる為の建築材の製造を行い
製造から販売まで一貫してできる体制を整えてきました。
日本のプレハブ住宅では
先駆者の大和ハウスと2006年3月に戦略提携しています。
ですが、今後ずうっと提携をしていくというのではなくて
両社にメリットがある部分では提携していく
という内容にとどまっています。
宝業集団のホウ宝根主席は住宅物件開発に対して
「人間には考える力がある、創造性には限りがない」として
プレハブ住宅に対して新商品開発を今後も行っていきます。
宝業集団の購買層ターゲットは
年収で50万元〜100万元(日本円で700万円〜1400万円)で、
購買する価格は50万元程度に設定しています。
この金額は、この層の1年間の所得に当たる金額です。
日本でも年収が700万円という層は限られていると思いますが、
中国では国民が多いため、
所得層の高い10%の人口だけでも1億3000万人と
日本の総人口に匹敵する人数です。
また、この金額でしたら
もっと所得が低い層でも購入が可能な物件ですので
需要に対処できる物件購入金額です。
宝業集団は安く土地を手に入れたなら、
開発した物件に対して利益率で物件によって違いますが
30%を上乗せした価格で販売しています。
宝業集団は2005年決算の売上高でも
47億2380万元(日本円で約705億円)と伸びてきたために
今後いっそう業績を伸ばしていくには
中国国内で販売層を広げていくことが主流で、
そのために同社が選んだのが企業買収です。
宝業集団は
武漢市政府保有の建設会社5社の買収を提案していました。
宝業集団は工業地域に建つ5社の旧社屋を買収後、
商業物件に再開発する計画です。
宝業集団は2006年1月に湖北省で競売にかけていた11社
および同省のゲストハウス運営権を落札しました。
これで50万平方メートルの開発権を獲得しましたが、
90%が都市部で開発が可能であり
開発可能な面積では200万平方メートルに達しました。
このように買収を通じて物件を開発できる権利を得ていけば
他の省との摩擦もなくなりますので事業展開が楽になっていきます。
・企業業績
売上高、純利益(百万人民元)EPS 、配当(人民元)、前年同期比(%)
年 |
2005年12月 |
2004年12月 |
2003年12月 |
売上高 |
4,723.80 |
4,378.43 |
2,994.47 |
前年同期比 |
+7.9% |
+46.2% |
+30.3% |
純利益 |
304.23 |
275.08 |
112.41 |
前年同期比 |
+10.6% |
+144.7% |
-20.3% |
EPS
(一株利益) |
0.537 |
0.518 |
0.255 |
配当 |
0.120 |
0.144 |
0.063 |
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<次回に続く>
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