第801回
「国六条」
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質問:中国政府は不動産企業に対して
マクロコントロール政策で「国六条」を行うと発表したが、
その影響は。
*答え
中国政府は開発するときに
90平方メートルの物件を70%確保するように、
購入する際には
購入者に3割の頭金を支払うように指導してきたが、
現実には3割以上が当たり前になってきているのが実態だ。
また、
市民は90平方メートル以下の物件に住みたいとは思っていない。
120〜130平方メートルを望んでいる。
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・「国六条」とは
5月26日に入り、中国銀行業監督管理委員会(銀監会)が
市中銀行に対し頭金の比率を大幅に引き上げるなどの措置をとり、
投機活動を抑制するとの報道が出ていました。
5月29日に中国建設部、国家発展改革委員会、財政部、
国土資源部、中国人民銀行などの9部門が共同で、
「住宅供給構造を調整し、住宅価格を安定させることに関する意見」
を発表し、国務院の認可を得ました。
中国では今までも不動産引き締め策を取ってきましたが、
効果は限定的で、特に都市部では住宅価格が上昇しており、
需給バランスが崩れ
投機で不動産価格でも値上がりが出てきていました。
国務院は不動産部門でもバランスの取れた需給関係を築いていき、
長期に安定し伸ばしていくことを目的に、
今回不動産引き締め策として
「国六条」という形で実施細則を発表しました。
――――――――――――――――― 不動産引き締め策の実施細則
その1:住宅供給構造の調整させていく
・需要と供給のバランスをとる。
その2:税金、貸付、土地政策などを通じた市場管理を行う
・今後着工していく分譲住宅では
床面積が90平方メートル以下の場合、
住戸が総床面積の70%以上とする。
・購入後、5年以内に転売した住宅の売却益に対し営業税を課税。
・個人が住宅を収得する際に、
支払う頭金の比率を30%に引き上げる。
(床面積が90平方メートル以上の場合、
以下の住宅は現行の20%に据え置いて適用。)
その3:都市計画に伴う移転の規模と進ちょく状況の管理
・都市部で立ち退き期間とスピードをコントロールしていく。
その4:市場秩序の確立へ
・不動産市場の規範化を進めていく。
その5:低所得者向け住宅の供給の確保
・低収入の家庭でも住宅取得ができるようにし、
実質的な住宅の供給不足を改善させていく。
その6:統計・情報開示制度の改善
・統計や情報公開をさらに改善させていく。
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*以上の規定はすべて6月1日付で実施します。
中国政府は課税を強化していき
投機目的での住宅物件購入を抑えていくことで
需要に対し安定した供給を行っていく。
また、低価格の住宅物件を建設していくことを目的として
転売に関する課税の強化と
住宅ローンの頭金の比率引き上げを行っていきます。
今回搭乗した中国本土の添乗員の話によれば、
一般市民は90平方メートル以下の物件に興味があるということです。
中国では一人っ子政策で住む人数が少なくなっていますので、
120〜130平方メートルの部屋は望んではいないということでした。
ですが、現実には90平方メートル以下の物件は少なく、
あったとしても日当たりの悪いようなところが多いとのことでした。
やはり、中国政府のマクロコントロール策が実施されなければ
一般市民には手が届かなくなってきているのが実情です。
不動産企業で広州富力地産は
万科企業とともに伸びていくことができる企業に入るでしょう。
日本もかつてそうでしたが、
不動産に対する愛着は強いものがありますので
紆余曲折はありながらも長期で伸びていくでしょう。
同社も株価が下がったときが長期投資でしたら投資を検討できます。
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