第802回
広州薬業
6月8日の午後に製薬企業である
広州薬業(コード:0874)の本社にうかがっています。
同社の企業内容と今後の将来性を見ていきます。
6月8日の午前中に広州富力地産の本社に伺い
ミーティングを行った時に時間が長くなり、
広州富力地産の物件を2件見学する予定でしたが、
1箇所の物件だけになりました。
昼の食事時間も少し遅くなりましたが、飲茶料理を楽しんでいます。
午後に入り、2時に広州薬業の本社に伺っていました。
・企業概要
広州医薬集団有限公司傘下企業の漢方特許薬メーカー8社と、
医薬品流通会社3社の再編を行い1997年10月に上場。
特許漢方薬の研究開発・製造・販売が主力。
ほかに一般薬品、医療機器の貿易を行うとともに
バイオ薬の研究開発を行っている。
2005年は販売促進を強化したため
主力商品の「消渇丸」、「華陀再造丸」などの売り上げも伸び、
2桁の増収を達成している。
―――――――――――――――― 広州薬業とのミーティングから
質問:競合他社との違いは
*答え
広州薬業はブランド力があるのが強みだ。
伝統があるために市民に信頼がある。
ただ、ほかの製薬企業が同じような商品を出してきており、
価格でも値引きがおきている。
今後は販売網を拡充していき
売り上げとともに利益率を上げていく予定だ。
質問:糖尿病薬が伸びているようだが。
*答え
糖尿病薬の市場規模は60億元で、
広州薬業は市場シェアーの8%を占めている。
現在の糖尿病患者は3000〜4000万人いる。
ただし、数字に表れていない予備軍を入れると6000万人となる。
こちらでは今後も業績の拡大が見込める。
質問:新薬の認可期間はどのくらいか。
*答え
新薬の認可期間は8年程度となっている。
短いものでも3〜5年程度はかかる。
質問:売り上げに対して純利益率が低いようだが。
*答え
広州薬業だけではなく、ほかの製薬企業も低い。
同社の傘下薬品メーカーが15社あったが、
2004年に入れ替えを行い7〜8社に集約した。
各社が売り上げを計上するシステムになっており、
効率がよくないのは確かだ。
今しばらくはこのような状況が続いていく。
将来は見直されることが出てくるかもしれない。
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広州薬業の2005年本決算では
純利益が前年同期比で361.8%伸びていますが
売上げでは17.1%伸びた数字となっています。
また、売上げに対する純利益の利益率は2.19%となっています。
これは100円の売り上げに対して
2.19円の利益が出た計算になりますので
ほかの業種にくべても低い数字となっています。
製薬企業に対しては
大きく伸びていく企業かがハッキリ見えていません。
ですので、製薬企業に投資を考えるときは慎重にするべきでしょう。
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