中国株で財産をつくろう

イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第773回
元高と収益率

株価に対してどのように元高が関係してくるかといえば、
香港市場に上場している中国本土企業の収益に変化がでてきます。
香港ドルに対しても元が10%上がれば
収益もそれだけ上がっていきます。
今まで10円の利益が10%上がれば11円になります。
香港ドルは変動しませんから、
中国の企業は元高によって1円の利益が増えた計算になります。
香港ドルに上場している企業も
11円の利益に対して株価が動いていきますので、
そのような企業の株価も10%値上がりすれば釣り合いが取れます。
メリットを受ける業種は輸出企業ではなく、
内需関連企業が中心となります。
特に不動産や高速道路関連銘柄などはその恩恵を受けるでしょう。

現在はアメリカドルが
各国の通貨に対して全体に下がっていますので、
その恩恵はなかなかでてきません。
ですが、今後元が各国の通貨に対して上がっていったなら、
今は中国の株に対して14円程度で購入できるものが、
50%元が切り上がってそのままほかの通貨が変動しなければ、
今までの14円に対して50%高い7円分を足して
21円出さないと買えないようになる時期が来るでしょう。

ですが、その時期が今すぐというのではなく、
今後数年間、場合によっては10年間と長い年数がかかります。
長期でも元高メリットを受けられるような数字が見えてきたのが
今回の人民元基準値が8元を突破したことで
その道筋が見えてきたところです。

株式に投資するときには株価の値上がりだけに集中しやすいですが、
それは短期投資で見た投資の仕方です。
本来中国株式投資をする場合、
利益をあげていくのに一番わかりやすい投資方法は
投資した企業の株価が値上がりして売却すれば
その間の値上がり金額が利益になりますので
一番わかりやすい投資方法です。

逆にわかりにくいのが為替での値上がりです。
日本の円のように
一日で数十銭から1〜2円で動く為替市場でないのが中国の為替で、
1日の値幅でも0.30%以内に押さえられていますので
大きく変動することはありません。
今回、人民元の為替レートでも8元を割って高くなったことで、
2006年末にはどのくらいまで元が上昇するのか、ということが
話題になっています。

その上昇率の幅については
年末まで2%上昇から5%まで値上がりしていくのではないか
という憶測が話題になっています。
ですが肝心なことは
今後いくら人民元が値上がりしていくのかではなく、
今後人民元が将来も値上がりしていくかどうかです。
中国経済が発展していく以上は
人民元は値上がりしていくことは見えています。

問題は投資家が人民元に対して
どのような投資の仕方を取っていくかです。
中国の元が現在は14円を割っています。
では、中国の元が14円を基準として50%元が切り上がったなら
単純計算で14円に対し50%値上がりした時に
7円分を足した数字では21円になります。
このときには14円ではなく、21円出さないと買えません。

長期に見れば100%値上がりしたなら、
14円の2倍の28円出さないといけなくなります。
そのような時代が近い将来やってくるでしょう。

<次回に続く>



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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2006年5月23日(火)

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