第772回
7人民元の大台
5月15日の人民元終値では7.9976人民となり
初めて7人民元の大台で引け高値を更新しました。
15日の基準値は1米ドルに対して8.0030人民元となっています。
また、16日は人民元の基準値を
1米ドルに対して8.0150人民元で
前日比に対して0.2100%の人民元安で始まりました。
16日の終値は1米ドルに対して8.0070人民元で引けています。
中国政府は2005年7月21日に
中国の通貨、人民元を固定から約2%切り上げた上で
1日の変動幅を0.3%内で行うことを発表してから
初めての7人民元台です。
今までの高値は2005年7月27日の終値、8.1128人民元でした。
2005年7月切り上げ後、
人民元の上昇率は15日の時点で1.1714%上昇しています。
切り上げ時点の2%を合わせますと約3.1714%となります。
通貨の価値はその国の経済が強いかどうかを表します。
強い国の通貨は値上がりしていきますが、
弱い国の通貨は値下がりしていきます。
日本のお金が固定相場の時は1米ドルに対して360円でした。
その後、変動相場に移行してからも変動はありながらも、
長い間日本は経済発展をしてきました。
1995年には1米ドルに対して80円まで値上がりしました。
中国も今後成長していくとともに元が値上がりしていきます。
問題はどれくらいの期間にどれだけ上がっていくかですが、
現時点では緩やかに、ということしかわかってはいません。
ですが、上がっていくということはわかっているのですから
それに対応した中国株投資を行っていけばいいのです。
では、元高で
私達日本人や海外の中国株に投資する投資家には
どのようなメリット、デメリットがあるのでしょうか。
香港ドルは米ドルと通貨は固定されていす。
動くのは中国の通貨、元だけです。
元が上がっていくということは為替でも値上がりしていくことです。
為替が値上がりしていくということは、
今まで100円儲けていた中国の企業ならば10%の元高になったとき、
輸出企業は100円のものを90円で海外へ出しますので、
損(デメリット)になります。
逆に今まで100円の製品を中国に輸入するときは
今後は90円(メリット)で済みます。
<次回に続く>
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