第765回
2005年本決算
中国本土B株市場では2005年本決算もほとんど出揃い
株式配当(無償株)や配当金を出す企業もわかってきました。
特にB株企業では一部の企業が配当実施日を発表していますが、
まだ多くの企業は配当実施日を発表していません。
5月9日の時点で上海B株企業では
大衆交通集団、内モンゴル伊泰石炭、上海錦江国際酒店発展
の3社だけです。
深センB株企業では招商局地産控股の1銘柄だけです。
ほかの企業は2005年本決算を発表していますが
権利落日、支払日はまだ発表されていません。
今後株主総会を開き配当案などが承認された後発表されます。
また、香港市場でも2005年本決算を発表した企業が多くあり、
これらの企業は2005年本決算発表後
配当実施日を発表しているケースも多くあります。
中国企業に投資を考えるにしても
業績がどのように伸びているのか、
過去から見た業績の伸びと現在の業績、
そこから将来どのように伸びていきそうか
予想を立てて投資する企業を選んでいくことができるのが
決算発表後の業績です。
たとえば石油関連企業のペトロチャイナ(コード:0857)の業績は
過去の数字から見ても大きく伸びてきています。
・業績推移
売上高、純利益(百万人民元)前年同期比(%)EPS、配当(人民元)
年 |
2005年12月 |
2004年12月 |
2003年12月 |
売上高 |
552,229.00 |
397,354.00 |
303,779.00 |
前年同期比 |
+39.0% |
+30.8% |
+24.3% |
純利益 |
133,362.00 |
103,843.00 |
69,614.00 |
前年同期比 |
+28.4% |
+49.2% |
+48.4% |
EPS
(一株利益) |
0.750 |
0.590 |
0.400 |
配当 |
0.338 |
0.263 |
0.178 |
|
株価でも2003年12月時点では3香港ドル程度でした。
2004年12月の株価は3.7香港ドル前後で推移していました。
2005年12月には6.2香港ドル前後でした。
現在は9香港ドルを超えた株価まで上昇してきました。
株価でも上がり、利益でも増えたのは
石油価格高騰により利益が大幅に増えたためで
増収増益となっていました。
日本でも1、2年前のガソリンスタンドでのガソリン価格は
安いところでは100円程度でしたが、
現在のガソリン価格は140円にまで達しようとしています。
現在ペトロチャイナに投資ができるかどうかを見ていくためには
今後の石油価格の値段と、
新興市場の経済成長での需要拡大とともに
今後どこまで石油価格も上がっていくのか判断する必要があります。
もし今後も大きく石油価格が上がっていくようでしたら
株価も上がっていくでしょう。
逆に石油価格高騰で
世界経済の伸びが鈍化するようなことになっていく、
石油産出国が大幅に増産をするようになる、
また投機マネーが石油先物市場から撤退するようなことが起きれば
石油価格は値下がりしていく可能性も出てきます。
石油価格は今後値上がりしていくのか、それとも下げていくのか、
どちらになっていくかを判断し
投資できるかどうか決めていきます。
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