第730回
中国水務
3月に入り
中国水務(チャイナ・ウォーター、コード:0855)の
段伝良・主席らが日本にIR活動で来日しましたので、
同社のミーティングに参加しています。
グループの前身は1999年10月に上場した企業で
事業内容では主として
電子製品の設計製造、販売を行っていましたが
2003年末に資産の再編成を行い
中核業務を水道事業に転換しています。
企業名も2004年12月正式に易達興業電子(集団)有限公司から
中国水務(チャイナ・ウォーター)に社名変更しました。
現在は主として中国の都市水道事業、
水道工事および汚水処理などの
水道関係プロジェクトへの投資運営に従事しています。
中国本土で飲料水供給、汚水処理、水道工事などを手がける同社は
水道需要の拡大を追い風に業績が好転しています。
香港マーケットでは
今後「水資源」が一大テーマになることが予想される業種です。
水道事業は今までは各地方都市で行っており、
政府で管理していました。
公共事業の中では最後に開放された分野です。
今後は民営化を進め
各都市とジョイントベンチャーの形で参加させていく形で
民間企業に門戸を開放しました。
中国の急速な経済成長、工業化、人口増加とともに
水道の消費量をも増加を続けており、
また国内の資源改革は新たな五カ年計画に組み入れられ
政府は従来政府事業であった水務事業の商業化を進めています。
水務事業は今後10年間中国で
最も早い成長が予想されている事業の一つで、
水務事業は資源性の産業で独占的な分野です。
今後は多くの企業がこの市場に参入をしてくるでしょう。
同社は中国国内では中国水務のような企業はさほど多くはなく、
例え今後さらに多くの企業が参入してきたとしても
同社は国内の水務市場について長年の経験を持っており
大きな脅威になるとは考えにくいと考えています。
今回来日した段主席(社長)は
中国水利部で10年以上働いた自身を例に取り、
また執行董事の陳国儒氏は粤港給水局副局長および
広東投資(グァンドン・インベストメント 、コード: 0270)の
副総理でした。
これは中国の水務市場について深い理解があり、
また地方政府とも友好な関係を保っており
中国水務独自でも有利です。
<次回に続く>
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