中国株で財産をつくろう

イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第718回
ガソリン価格

ペトロチャイナは今後も
中国の経済が伸びていく間は売上げでも伸びていくでしょう。
ですが収益と関係あるのは原油価格です。
原油価格がこのまま上昇していけば
ペトロチャイナは売上げの伸びとともに利益も伸びていきます。
では今後も石油価格が
1バレルに対して60ドル台から70ドル、
100ドルを超えて200ドルまで上昇していくかといえば
そうはならないでしょう。

今でも原油価格が上昇していることで
値上がり分が商品価格に転嫁され
値上がりしてくるようになってきています。
そうなったなら物価は上昇し
消費者はものを買うのを控えますから
デフレ傾向になっていきます。
経済は減退していきますから原油の消費量は減っていきます。
原油価格は値下りしていくでしょう。
原油価格が上昇していくにも限界があります。
先々原油価格は経済の水準と合わせて
妥当なところで動いていくようになります。

ペトロチャイナの業績は
2004年決算では売上高が3886億元で
前年同期比で27.9%伸びています。
純利益では1029億元で前年同期比で47.9%伸びていました。
1元が15円で計算すれば
売上高が5兆8290億円で純利益が1兆5435億円です。
1株あたりの配当金が0.263元でした。
また配当金だけでも6880億円を出しています。
このような企業が売上げでも
100倍の582兆円まで伸ばしていける可能性はあるでしょう。
またそこまでいけたとしても
今後数年間で100倍にまで伸びていくのは厳しいでしょう。

原油価格も長期的に考えても
100倍になることは考えられないことです。
自動車のガソリン価格が日本円で1リットルが120円ならば
100倍になるということは
1リットルが1万2000円にまで上昇して釣り合いが取れます。
今後原油価格が上昇していったとしても
原油価格の上昇には限界があります。
現在ペトロチャイナは
売上げでも純利益でも大きく伸びてはいますが、
あと数年たてば伸び率でも低下していくでしょう。
今の段階でペトロチャイナは
暫くは業績でも高い成長率を上げていく可能性がありますので
投資していくことが出来る銘柄となっています。

ペトロチャイナと日本の企業を比べたときに
ダブル企業として大型企業で東証第一部の新日鉄があります。
新日鉄は1970年後半は100円台の株価でしたが、
バブル時期の1989年には最高値で984円まで上昇していました。
ペトロチャイナの株価は
2003年には一株価格が20円から30円でした。
2006年に入ってペトロチャイナの株価は
100円から120円の範囲内で動いています。
伸び率では2年の間で5倍前後になっています。
今後ペトロチャイナの業績は売上高が伸びたとしても
長期的には原油価格は大きく上昇はしていかないでしょうから
株価でもそう大きくは伸びていかないでしょう。

同社の株価は大きくは伸びていかないとはいえ、
5年後10年後には
400円から600円まで上昇していく可能性が大きいでしょう。
ペトロチャイナに対しては成長銘柄というよりは、
今後は安定して伸びていく企業として
みていったほうがいいでしょう。
ペトロチャイナは配当利回りでも購入を検討できますので、
配当金狙いでも投資が考えられます。



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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2006年3月7日(火)

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