中国株で財産をつくろう

イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第708回
虻蜂取らず

今後は現在のA/B株統相場で
安い企業の株価がある程度上がり高止まり感が出て
次に業績のいい企業の株価が値を上げていくでしょう。
ここで今度は「業績相場」に入っていきます。
ではA/B株統相場が終わるまでは
業績のいい優良企業の株価は現在の株価のままでいるかといえば
そんなことはありません。
少しずつではありますが株価は上がっていっています。
ただ安いB株企業の株価の上昇率と比べると
そのスピードが遅いだけです。
20円の株価が40円の倍になったとしたなら
優良企業の株価が100円なら倍の200円になるわけではありません。
ですが、150円くらいになる可能性が大きいでしょう。

ここで利益でも膨らませていくのでしたら
まずはA/B倍率の差がある企業に投資をして利益が出たら売却し、
次に優良企業の株を購入していけば
一番利益を膨らませていけます。
これは理屈ではわかります。
では実際にそのような投資ができるかといえば疑問が出てきます。
株価は毎日変動します。
A/B倍率の差がある企業に投資し、
今日上がって思い通りになったとしても
次の日に株価が下がりまた次の日も値下がりしたなら
失敗したのではないかという気持ちになります。
結局は株価が上がったとしても
大きな利益を得るよりは小幅な利益で取引を終えて
利益を確定するようになるかもしれません。
その間に優良企業の株価のほうが値上がりしている場合だって
考えられます。

ですのでもしA/B倍率の差を狙って投資するのなら
肝を据えて最後まで付き合うくらいの気持ちで投資しないと
大きな利益はつかめないでしょう。
また業績を重視して優良企業の株を購入するのであれば
A/B株統合相場での値上がり益の高さまでの利益は
期待しないほうがいいでしょう。

両方で利益をつかもうとすると「虻蜂取らず」で、
二つのものを同時に取ろうとしても
結局は何も得られないことになってしまうこともあります。
欲を出しすぎると失敗する可能性も高くなってきます。
ですが自分は違う
両方狙っても絶対利益を出して見せる
という投資家の方もおられたら
挑戦してみるのもいいかもしれませんが。
失敗しても成功しても
中国株投資に対して大きな勉強ができるでしょう。
また、投資をしなくとも
その後の様子を見ていくことで勉強はできます。



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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2006年2月21日(火)

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