第683回
投機方法
日本の証券会社では手数料が昔より格安になったために
誰でも株式投資をしやすくなっています。
特に中小の証券会社で
ネット取引を中心に売買注文を行っている証券会社が
売買金額でも伸びています。
携帯電話でインターネット接続機能を使い
個人投資家が売買を行っている取引代金も
2005年は高く伸びました。
個人の売買代金は240兆円程度でしたが、
そのうちの170〜180兆円の取引代金が
パソコンを使った取引および携帯電話を使った取引でした。
残りの70〜80兆円が相対取引での金額となっています。
パソコンや携帯電話の取引では
自分の投資をしたいときに自由にできます。
手軽さとわずらわしさがないのがうけています。
デイトレード取引を行っている人は
大きく分けると二つに分けることができるでしょう。
ひとつは働いている人や主婦、学生などが
仕事やアルバイト、授業など日常のことを行っていながら
空き時間を見つけてデイトレード取引を行うという方法です。
もうひとつはデイトレードを職業として行い
生活費を稼ぐという方法です。
どちらにしても株価に動きがでたときに
すばやく売買して利益を得ていくのがデイトレード取引です。
数円上がった下がったかによって
いま売買すればいくらの儲けだと計算して投資します。
自分と相性のいい企業や
株価で値動きの激しい企業を見つけて売買します。
チャート分析やテクニカル分析を使っている人も多いでしょう。
株価の値上がり値下りだけに注視して
投機を行っていく投資方法がデイトレード取引です。
デイトレード取引は「ゼロサムゲーム」です。
誰かが利益を出せばその分誰かが損をします。
ここでは株価の動きだけが全てです。
その動きだけに全神経を使って売買します。
うまくいけばいいですが、
そうでない場合にはデイトレード投資を行って
果たしてどれだけの利益になるのか疑問が残ります。
デイトレード取引を行っていくのでしたら
利益を出せる可能性も高いかもしれませんが
その分危険性が高い取引方法だと割り切って
投資などではなく投機方法だと考えて行う必要があります。
<次回に続く>
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