第662回
薬品企業の業績予想
博智国際薬業は2003年以降工場建設、
生産ライン拡張と土地買収などで1億元かかっています。
今後も5000万元〜6000万元の出費を見込んでいます。
今回お会いした鐘厚泰社長の話では
2005年決算のときに配当金を出していく予定だったそうです。
ですが、工場建設、生産ライン拡張で
思った以上にお金が出ていったために見送る事を決定しました。
2006年中間配当の時には配当金を出す可能性があるということです。
2006年12月決算では配当金を出す可能性が大きいでしょう。
博智国際薬業の社員数は200名ですのでまだ小さな企業です。
博智国際薬業は2003年上場後の生産ラインは2本でしたが、
この2年の間に生産ラインが15本まで増やしています。
また企業買収を行って
新製品を市場に出せる数は今後も増えていくでしょう。
これだけ見れば投資できる企業に思えますが
先々の収益の伸びがなかなか読めないのが薬品企業です。
1999年3月に上場した
精優薬業(エクストラウェル・ファーマ、コード:0858)は
ヘルスケア健康製品、
医療器具の開発製造と販売を行っている企業ですが、
2001年から2003年までは業績は伸びてきました。
2004年の業績は横ばいだったものの、
2005年決算では減収になると同時に利益でも赤字に陥っています。
2003年8月に上場した
維奥生物科技(バイタル・バイオテック、コード:1164)は
生物薬剤と従来薬剤の研究開発と製造、販売を行っています。
2003年後に比べ売上げは伸びましたが、
2003年後に比べ2004年度の純利益は半減しています。
2005年度6月中間期では売上げが
前年同期比27.6%増となったものの、
純利益の伸びは0.24%増でしかありません。
博智国際薬業が上場したときは1香港ドル前後でしたが
現在の株価は安くなっています。
12月半ばの株価では0.30香港ドル前後ですので
一株あたり日本円で4.7円です。
またPERでも2倍以下と高い数字です。
安値につられて投資したくなります。
ですがバイタル・バイオテックの株価はもっと安く
0.20香港ドル前後となっています。
一株が日本円で3.1円と博智国際薬業より安い株価です。
バイタル・バイオテックのPERは9倍前後と
博智国際薬業に比べれば低い数字になりますが。
<次回に続く>
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