第631回
上海物資貿易の2005年1〜9月決算から
上海物資貿易(コード:900927)は
上海を拠点にして
各種物資の貿易・流通事業を手がけている総合商社です。
・上海物資貿易の2005年1〜9月決算より
売上高 --- 128億6183万567元 前年同期比 108.83%増
純利益 --- 1478万1043元 前年同期比 203.91%増
EPS --- 0.0585元
11月1日の株価とPERから
11月1日の株価:0.270USドル
11月1日のPER:155.88倍
2005年度は
資産交換で取得した企業の利益が
下半期から連結対象になってきましたので
売上高で108.83%増、純利益で203.91%増と大きく伸びています。
ですがここでは数字のマジックがあります。
売上高が128億元に対して純利益が1478万元ですので
売上に対して純利益率が1%強でしかありません。
いくら売上があったとしても利益がでない企業に対しては
投資はできません。
10月末に発表した超大現代農業(コード:0682)の
2005年6月本決算では
売上高が22億元で純利益が13億元でした。
利益率では59%です。
企業は利益がでた中から株主に配当その他で還元していきます。
いくら売上が大きくても利益がでない企業は
株主に利益の分け前を与えることはできません。
売上に対して利益がでる企業には投資を考えることができます。
上海物資貿易の場合は売り上げが多くても利益率が低いですから
投資を考えることができません。
ですが上海物資貿易は
2005年1月に筆頭株主の百聯集団と資産交換を行い
利益が出せる体制に入りかけた企業です。
上海物資貿易は今後売上に対して
利益を出せる体制が整ってきています。
今すぐに大きく伸びていくという状況ではなく、
2006年から変化が現れてくるでしょう。
現段階ではまだ利益率は上がってきていませんが、
今後上がってくれば
投資できる企業に変貌する可能性がでてきた企業です。
|