第623回
馬鞍山鋼鉄の2005年1〜9月決算から
馬鞍山鋼鉄(コード:0323)の2005年1〜9月決算です。
売上高 --- 247億6899万5168元 前年同期比 28.52%増
純利益 --- 26億8027万8497元 前年同期比 6.75%減
EPS --- 0.415元 前年同期比 6.80%減
馬鞍山鋼鉄の1−9月決算では
売上高が前年同期比で28.52%増ながら、
純利益では6.75%減となっています。
2005年中間期では世界経済のスローダウン、
鋼鉄への需要が下向きになった影響で鉄鋼価格が低下したことで、
増収減益になっていました。
主に伸びた理由は新しい生産ラインが稼動したことで
生産能力拡大で売上は伸びましたが、
需要の伸び鈍化と価格下落圧力で純利益は減益となっています。
馬鞍山鋼鉄は20億元の短期債券を発行すると発表しています。
総額で20億元に上る短期債券(短期融資券)を発行し、
額面は100元、期間は1年。
引き受け幹事は中国建設銀行(0939)が行います。
(中国人民銀行(中央銀行)の認可が必要)
鉄鋼業界は昨年からの中国政府が進めている
マクロ経済調整の業種にも
指定(鉄鋼など過熱業界の投資抑制)されているために
2004年度のような急激な成長はしておりません。
2005年1〜8月期の原材料の鉄鉱石は
今年に入り71.5%値上がりしました。
また、石炭、電力、石油、輸送コストなどが上昇したために
利益は昨年と比べて落ち込んだ要因です。
馬鞍山鋼鉄の粗利益率は26%から19%に下がっています。
鉄鋼企業で馬鞍山鋼鉄と比べられるのが
アンガン・ニュースチール(コード:0347)です。
アンガン・ニュースチールは
鉄鉱石を親会社から調達していることで
コスト圧力が他社より小さい、
また高付加価値製品を製造していることで
業績でも大きくは下がっていません。
・アンガン・ニュースチールの2005年6月中間決算から
売上高 --- 141億7800万元 前年同期比 43.5%増
純利益 --- 12億2400万元 前年同期比 71%増
EPS --- 0.413元
<次回に続く>
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