イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第577回
郵政民営化と非流通国有株

日本では郵政民営化法案が議論の対象になっています。
郵政民営化というのは
国民から集めたお金を財政投融資制度を通じて
「官」に流れていた個人金融資産の四分の一にあたる340兆円を
企業や個人などの「民」に融資できるようにするというものです。
党によって賛成派と反対派が対立していますが
最終的には
衆議院選への投票で決まるようになる可能性が大きいでしょう。
日本は現在少子高齢化が始まっています。
また日本の人口は今後減少していきます。
改革が必要なことは確かです。

この問題が解決しない限りは
次の議題として年金問題に手をつけていくことは難しいでしょう。
日本ではいろいろな問題が山積しています。

中国の株式市場でも改革が進行しています。
中国株式市場では
現在非流通国有株の放出(股権分置)が問題になっており、
中国政府は政府自身が現在保有している国有株を
市場に放出することで
市場経済を推し進めていこうとしています。

国有株を市場に放出するということは
株式にそれだけ多く株が増えていきますので、
需要と供給のバランスを見ながらの放出となります。
もともと放出するような上場企業の株を持っていた既存の株主へも
損にならないような放出の仕方をしていかなければなりません。

非流通株改革に対しても企業によってもまちまちですが、
既存の株主に国有企業の無償増資を行う、
現金を支払っていくという形で対処しようという案がでています。

中国証券監督管理委員会(CSRC)は
6月に入って第2陣の42社をテスト企業として発表しました。

8月に入り第2陣テスト企業42社の具体案の採決が完了し
今後全面的にスタートする見通しです。

また中国証券監督管理委員会は
テスト企業は今回で終わりにして
第3陣テスト企業を選ぶ意思がないことを発表しました。
今後は第2陣のテスト経験から
非流通株改革を推し進めていくと発表しています。

投資家の間では個人が投資している企業に対して
国有株が放出される事により
株の価値が下がっていくのではないかという
不安心理が付きまといます。
実際下がっていくかどうかは今後の様子を見ていかないと
なんともいえませんが、
長期的に収益でも伸びていけるような企業の株価は
そう下がらないのではないかという気がします。
逆に上がっていく可能性もあるでしょう。

もし長期的に収益でも伸びていける企業の株価が下がったなら
安く購入できるチャンスと捉えたほうがいいでしょう。

<次回に続く>



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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2005年8月23日(火)

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