第567回
いくらで売ったらいいのか
樹がどこまで育っていくかということは
業種や企業で言えば
どこまで成長できるのかということと同じです。
投資でもただ単に儲かりそうだというだけで投資するのと
将来はどこまで成長しそうで
今はこの段階だということがわかれば、
その後投資し続けたとしてどのくらいの利益が入ってくるか
超長期での予想がおぼろげながらでも立ちます。
季節でいえば春夏秋冬の流れの中から
いま春なのか夏なのか検討がつくのと同じです。
短期投資で投資する企業を選んでいくときに
闇雲にこの企業の業績がいい、
今この業種の株価が上がってきているから投資する時期だ
という投資方法もあります。
特に株価でも上がり始めたときに投資できれば
その後株価が上がっていきますので利益になります。
ですが、株価でも上がりきっているときに
ここからまだ大きく上がっていくと判断して購入したなら、
その時点が株価でも頂点ですから
後は株価が下がっていくのを指をくわえてみているしかありません。
または投資した企業の株価に見切りをつけて
損切りをすることになります。
これでは利益を出していくことは出来ません。
中国株式投資では
株価が上がっていくときに利益を出していけます。
その時にただ単にこの企業の株価が上がりそうだ、
この業種が人気だから買っておこう
という投資判断のほかに
もうひとつ
長期的にどこまで成長できる企業や業種であるかを見ておくと
投資する企業への考え方も違ってきます。
実際に投資してみるとよくわかるのですが、
投資した企業の株価は毎日上下しますので
その流れを見ていっただけでは
今どの時点にいるのかわかっているつもりでも
どんどんわからなくなっていきます。
株式投資で企業の株を購入した時点では
どのくらいの株価まで上がったなら
どのくらいの利益になるかなど計算します。
またいくら位まで株価が上がったなら売ろうと
売却値を決めている場合もあるでしょう。
ですが投資した企業の株価は毎日といっていいほど変動します。
購入した企業の株価が2、3日上昇していった時には
その時点からその後何日間株価が上昇していったら
いくらの利益になるか計算出来ます。
ここでは儲けた気分になります。
ですが投資した企業の株価は時には数日間、
場合によったら半月間も下がっていく場合も可能性としてあります。
そのときには投資した
企業への投資判断が間違っていたのではないか
という気持ちになります。
ですので今度は今売却したなら
いくらの損金がでるのかを計算するようになっていきます。
その時点で購入した企業の株を損切りして売却しようとしたときに
今度は株価が反転して上昇していったなら、
今までの売却しようという気持ちとは裏腹に
やはり投資した企業に間違いはなかったのではないか
という気持ちになり売却をやめて、
株価よもっと上がっていけ!という気持ちになります。
そう思ったとたん株価がまた下がっていったときに
今度は株価が上がった時点で売却しておけばよかった、
なぜ売らなかったんだろう・・・という気持ちになります。
投資した企業の株価に対しても
こんな気持ちでの繰り返しでは
利益を出すどころか投資した株価に踊らされてしまっていて
最初の目的は達成できないでしょう。
株式市場で投資した企業の株価が安い時期に購入できたとしても
これでは利益が出せません。
<次回に続く>
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