第549回
株式市場の状況
中国企業を選んで投資をするときには
この銘柄なら絶対に儲かるに違いないと思って投資をします。
間違っても損をしそうだと思う銘柄を
わざと選んで投資をする人はいないでしょう。
株式市場で売買が成立している株数の分は
投資家全員が利益を出すために投資をしてきます。
投資した株価が全部投資家の思い通りになれば全員が儲かります。
ですがそうはいかないのが株式投資です。
思い通りにいかないで株価が下がり
損をしたと思ったときに
投資家は株価が上がっていくように見守ります。
その後株価が上がってくれれば問題はないのですが、
その後も下がり続けたときには損が膨らんだ分がっかりします。
損をしたくないと思ったときには
売るに売れずに投資した企業の株を持ち続けることになります。
その結果さらに下がったときには
あきらめて売却して損切りをするようになるでしょう。
このときに考えなければいけないのが
投資した企業のことだけではなく、株式市場の状況です。
株価が下がったのは投資した企業に問題があったのか、
または株式市場全体が下がっていて
それにつれて株式市場全体の株が値下がりし
購入した企業の株も下がっているのかを見ていく必要があります。
今までの中国株式市場では
何回も株価は大きく上昇したり下落したりしました。
2000年前の市場では
国有企業を改革するために多くの企業がリストラを行って
利益が出るように企業体質を強化して
世界の企業と対等に戦えるように政策を転換してきました。
そのため一時期は利益が出ない企業体質にはなりましたが、
その後は徐々に利益率が上がってくるようになってきたため
株価も上がってきました。
もし企業体質の改革をしなかったなら
多くの中国国有企業は今でも赤字で苦しんでいたでしょう。
そのようなときに投資して損が出ていたのなら
赤字体質がなくなるまでは株価が下がると思って
損切りをして売却するのもひとつの決断です。
企業が投資できるまで回復してきたなら
また投資をしていけばいいことです。
ですがこの段階で何とか株価は上がらないかと
気だけを揉んでいるのは揉んだ分だけ疲れるだけです。
ここでは投資家は自分が考えたような利益にならないことで
いらだっています。
自分の考え方に企業の株価があって上昇してこないためです。
ですがこれは無駄な努力です。
投資では自分だけが株式市場に投資しているわけではありません。
多くの投資家が市場の動向を見て投資してきています。
これでは世界を敵に回して戦っているようなものです。
<次回に続く>
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