イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第548回
人気銘柄への好み

人気がある銘柄といっても
中国人投資家が好む企業もあれば、
中国株投資信託が好む企業もあります。
海外の投資家に人気のある企業もあります。
香港H株企業で青島ビール(コード:0168)は
中国ではビール最大手企業で、
主力の「青島ビール」は世界的にも有名です。
また、青島ビールは世界のビール最大手企業の
米アンハイザー・ブッシュとも戦略提携を結んでいます。
中国人投資家には人気の企業です。
ですが株価ではいつも高めで推移している企業でもあります。

青島ビールの2004年12月期本決算では
売上高が前年比で14.7%増、純利益では16.4%増となっており
一株あたりの純利益(EPS)では0.270人民元です。
青島ビールの株価は
高くて8香港ドルから9香港ドルの間で推移しています。
PER(株価に対してEPSが何倍か)では
31.5倍から35.4倍程度となっています。
これは石油関連企業のペトロチャイナ(コード:0857)が
PERでは10倍程度となっているのに対して
比べたら株価は高く買われすぎているように見えます。
もし青島ビールの株価がペトロチャイナのPERの10倍で計算したなら
青島ビールの株価は2.54香港ドルまで下がっていきます。
また、中国人投資家が売買できるA株と
外国人投資家が売買できるH株での比較では
ほぼ変わらない株価となっています。
特に人気のある企業はA株とB株の株価が
変わらなくなっている企業が多くなってきています。

なぜ株価が高いのかというと
同社の「青島ビール」というブランドは
中国と海外でも名前を知っている人は大勢います。
ブランド名でも有名ですから
そのノレン代の部分も株価に繁栄され
上がっているのは理解できます。
また、中国市場でのシェアーの拡大と
今後は世界のビールメーカートップ10入りを目指していますので
その分将来性を株価に織り込んでいます。
私自身は一株あたりの純利益に対して
株価への割高感を感じますので購入は控えている企業ですが。
中国株投資信託が好む企業では
大型企業で毎日の取引株数が多い企業が仲間に入ります。
一度に大量の株を購入または売却するときなどは
取引が少ない企業ですと商い自体ができません。
これでは仕事になりませんので
大型企業への投資が主になってきます。
中国株投資信託が購入している企業を見ますと
業績でも安定した伸びを示すような企業が
投資対象になっていますのでこの点では参考になります。



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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2005年7月13日(水)

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