イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第550回
波の動き

株価が動いていくのは
多くの投資家が中国の政治の動きや企業の動きを見ながら
収益が上がっていくのかそうでないのかを見ながら
投資していくからです。
ですので自分ひとりだけがその波に逆らって動いたとしても
波に足元をすくわれて転ぶだけです。
転ばないようにするには
波に逆らわないように波に乗っていくことです。

中国の国有企業ではまだまだ人員が多すぎて
リストラを行っている改革途中の企業が多くあります。
今後も改革は行われていくでしょう。
現在はまだ安価な労働力を求めて
人海戦術で製品を組み立てているような企業も
中国の所得向上とともに
給料も上がっていくようになってきていますので、
今後は人手を減らしてロボットを注入し
利益を拡大していく企業が増えていくでしょう。
このような企業の流れを見ながら
波に逆らわないように波に乗っていくことで
企業に対しての正しい見方をしていくことが投資では必要です。

ですが投資で利益を出そうというときには
時には波に逆らって投資を行っていくこともあります。
企業がリストラを行い利益が出る体質になる時期はいつなのか、
いったいどの時点から株価が上がっていくようになるのかは
なかなかわからないものです。
このようなときには株価が底値をつけそうな時期がきたら
その時点から投資を行っていくというものです。
ですが投資した時点がいつ底値であるかということは
誰にも見分けがつきません。
投資した企業の業績が
上がっていく予想が出た時点で投資をしたとしても
そこから株価がまた大きく下がっていくこともよくあります。
企業の業績が上がっていくという予想をくつがえして、
業績予想で企業が再度業績の伸びが下降していくという
発表をすることもあります。
このようなときには業績回復を見込んでいた分だけ
業績下降予想を出した企業発表には
裏切られたような気持ちになるでしょう。
企業自身も思ってもいない出来事や世界経済の流れで
大きく業績が左右されますので
その分を割り引いて投資ができるかどうかを考えて
見ていかなければいけません。

また自分が判断した予想とぴったりと
株価が下げ止まって上がるというようなことは
まず奇跡に近いことです。
ですが、企業の業績が将来必ず上がっていくことが
まず間違いないという見通しなら
投資を考えることができる時期です。
その上で業績自身も
発表とはずれる可能性があるということを
一方では考えておくことも必要です。
投資方法としても全部のお金をいっぺんに投資するのではなく
何回かに分けて投資していくようにしていけばリスクを減らせます。



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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2005年7月15日(金)

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